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『龍眼 -ドラゴンアイ-』とは
「龍眼」は講談社から出版されていた月刊少年シリウスに、2005年7月から2008年4月までの間に掲載されていたファンタジー漫画である。作者は藤山海里であり、コミックの第1巻はシリウスKCから発売されている。
『龍眼 -ドラゴンアイ-』1巻のあらすじ・見どころ
『龍眼 -ドラゴンアイ-』2巻のあらすじ・見どころ
突如発生した「Dウイルス」により滅亡の危機に陥った人類は、感染した「ドラクル」に対処すべく対異形種組織であるヴァイアスを結成しました。主人公であり、ヴァイアスの零番隊隊長の珂妻一叉は自身がその身に宿す「龍眼」の密売が行われていると聞き、調査に乗り出します。しかし、実際は極秘に持ち込まれた巨大怪鳥型異形種カリゲラでした。怪鳥型ですが人語を操るカリゲラは強いものとの闘いを欲しており、陀烙という組織から誘いを受けたことを話します。一叉との戦いの中で、以前戦う約束をしていたことを思い出したカリゲラは決着をつけるために彼を背中に乗せ三國の外へ飛び立つのでした。人の身でありながらドラクルの力である「龍眼」を宿す一叉の封印の枷が外れた今、カリゲラとの最終決戦が始まります。
『龍眼 -ドラゴンアイ-』の登場人物
1巻
珂妻一叉
主人公である珂妻一叉は、対異形種組織であるヴァイアスの零番隊の隊長を務めている。その武器は金剛霊鉄といい、額に絶大な力を宿す龍眼を有し、その力を発揮したときには異業種であるドラクルを瞬殺するほどの圧倒的な存在である。しかしながら、龍眼は制御に失敗すると自らが異形種になってしまうという諸刃の剣であり、いざという時にしか発動しないようにするために、それを防止するための呪枷を体中にまとっている。ふだんはとぼけた性格の持ち主であり、その外形と相まって、一見すると子供のようであるが、戦場では判断力に優れており、部隊の危機をたびたび救っている。
三神レイラ
ヒロインである三神レイラは、子供の頃に目の前で両親をドラクルによって殺害されるという悲劇を経験しており、その仇を取るためにヴァイアスへの入隊を目指している。入隊試験を受ける過程で主人公である珂妻一叉に対して、自らの悲しい生い立ちと、龍眼を探しているということを告げることとなり、一叉に気に入られて彼が隊長を務める零番隊に配属されることとなった。自分よりも他人のことを心配するという優しい性格の持ち主で、たびたび一叉のことを気にする発言をしてうっとうしがられることもある。
2巻
鬼浦
ヴァイアスの伍番隊隊長で雪村双世の元上司。カリゲラを倒すため六角禁呪を発動させる。その際に一叉や密売人も結界内に閉じ込めてしまうが、三國を守るために犠牲を覚悟で任務を遂行しようとする。カリゲラとの戦いを自分にまかせてほしいと一叉に言われた鬼浦は一瞬躊躇するが、彼に不信感を抱いているためなかなか納得しなかった。しかしレイラの一叉に対する仲間を信頼する気持ちに打たれ、自身の責任で一叉に1分の猶予を与える。実は元零番隊隊員だったが、一叉の非人間的な一面に耐え切れず脱退したという過去がある。
梶山
ヴァイアスの弐番隊隊員。2年前の任務で一叉と一緒になったが、同じ雪山にとり残されて生死の境をさまよった経験を持つ。はずなのだが久しぶりに会った一叉にはカニカマと名前を間違えられた。零番隊の監視員兼報告係を任されている。能天気で明るい性格だが、大砲を武器として様々な効果を持つ玉を駆使して戦い、なかなかの威力を持つ。
漣
参番隊隊員。鞭状の武器を使って戦う。地下道での大型ドラクルの発生報告を受けた零番隊の助っ人として参加したが、かねてからの零番隊の評判の悪さから一叉を見下している。任務中に南武と一叉の陰口をたたくが副指揮である響政宗に威圧されおとなしくなる。自分より年下で副指揮を務める政宗も気に入らないようだが、彼の実力を見ると任務を真面目にこなすようになった。
南武
質番隊隊員。漣と同じく零番隊の助っ人として参加。呪術を使えるがメインは格闘術を駆使して戦う。響が気に入らず食って掛かるが投げ倒されてからはおとなしくなった。
『龍眼 -ドラゴンアイ-』の世界
1巻
三國VIUS
三國VIUSは、三國都という都市において結成された対異形種組織VIUSである。組織内は機能別にいくつかの部署に分かれており、そのなかで主人公である珂妻一叉が隊長を務める零番隊は、執行部箕天組に所属している。
零番隊
主人公である珂妻一叉が隊長を務めている部隊で、異形種であるドラクルとの戦いの最前線で任務にあたっている。常に困難な環境に置かれることから、「危険」、「厳しい」、「嫌われ者の隊長がいる」という3Kで知られているが、一叉は、三つ目のKは「切れ者揃いの隊員がいる」という意味であるとかたくなに主張している。常に隊員が不足している状況であり、ヒロインである三神レイラが採用されたのも人手不足を解消する意味合いもある。
ドラクル
ドラクルは、Dウイルスというウイルスが人間や動物に寄生することによって、生まれた化け物である。そのため、元々何であったかによって能力が異なることから、第一級から第五級のカテゴリーに分けられている。
2巻
六角禁呪
異形種の力を抑制して結界に閉じ込める技。弱った所に集中呪撃を行い敵を殲滅する。一度解いたら再発動に数時間必要なのでドラクルに大きな隙ができた時を見極めて、術を発動させるタイミングを合わせなければならないのが弱点。また、他のヴァイアスや一般人を結界内に巻き込んでしまう可能性があるため取り扱いには注意を要する。
地下洞道
通称アンダーチューブ。三國の近郊3kmまで網の目状に広がっている地下道。ドラクルの発生など、緊急出動が要請された際にヴァイアス達はまずセンターポールへと集まり駆動機に搭乗する。出動の際はチューブゲートが開門し任務地へと向かう。様々な場所へ繋がっているので、ドラクルの侵入を防ぐために開閉弁をいくつも設けてあり、路面図も極秘事項となっている。
鉤手砲
梶山が使う技の1つ。「つかみどり」とも呼ばれ、大砲から出た鉤爪のついたロープを岩肌に引っ掛けることで崖を渡ることが可能になる。技術班特製超硬質鉄線仕様で人間程度なら体重をかけても切れることはないが、鳥獣型のドラクルに襲われたときは千切れそうになったので安全性に関しては改善の余地がありそうだ。
銀散砲
梶山の使うもう1つの技。ドラクルの苦手な亜樛明銀の粉が詰まっている。鳥獣型のドラクルを2匹とも一発で仕留めた。