『百年のワルキューレ』とは
『百年のワルキューレ』は三月薫による恋愛ファンタジー系漫画である。マガジンエッジ(講談社)で連載されていた。単行本は2巻完結。少女漫画を主として描いていた三月薫ならではの柔らかいタッチが光る作品である。
『百年のワルキューレ』1巻のあらすじ・見どころ
主人公のクラウス・フィンブルはハイデルブルグ軍の特殊部隊に所属している軍人です。ローレシア領土内で潜入調査をしてる最中に、ローレシア軍の傭兵に追われる女の子を発見。彼はどうしてもそれを見過ごすことができませんでした。潜入調査中であるにも関わらず、ローレシア軍と交戦しその女の子を保護します。思いもよらぬことに、保護したその女の子がワルキューレだったのです・・・。
『百年のワルキューレ』の登場人物
クラウス・フィンブル
ハイデルブルグの特殊部隊に所属する軍人。幼少時代に悲惨な経験をしている。彼は幼い頃は隣国であるローレシアの第1王子ニコライとして暮らしていた。しかしある日突然、国家転覆を図った傭兵達に弟を除く家族全員を目の前で殺されてしまう。正義感が強い。何かにつけてウインクをする癖がある。
アリューゼ・ランツェ
イデルブルグの特殊部隊に所属する軍人。潜入調査中に雪だるまや雪うさぎをを作って遊んでしまうほど無邪気な性格。思いもよらぬトラブルが起きた際にもあっけらかんとしている。
ユリア・ナイト
イデルブルグの特殊部隊に所属する軍人。潜入調査中に雪ではしゃぐクラウスとアリューゼに注意するしっかり者の女性。ナイフで遠くの敵を仕留めるなどの高度な戦闘技術を持っている。
ヴィクトル
ローレシアの現国王。7年前にイヴァン達と共にローレシアの国家転覆を図り、見事成功した。気に入ったという理由でニコライとアレクセイだけは殺さずに生かした。明るい生活で、ユーモアの効いた冗談も口にする。
イヴァン
ヴェクトルの弟であり、ローレシア軍の将軍。兄のヴィクトルとは対照的に常に冷静。兄が間違った判断をしそうな時は容赦無く強い意見をぶつける。しかし兄の意見が変わらないとわかった途端に説得を諦める。余裕を持ってクラウスを打ち負かすほど剣術に長けている。
アーシャ
ワルキューレ。真珠のような白くて丸い固形の涙を流す。クラウス達に保護されるまでは奴隷として過ごしてきた。そのため親の顔を知らない。
『百年のワルキューレ』の世界
ワルキューレ
100年に1度選ばれる神鉄の剣を抱く女。生涯で1人の男に剣を授け、その男に強大な力を授ける。その女は剣と一心同体であり、女が死ねば剣も消える。世界中がその強大な力を求め、ワルキューレを奪い合ってきた。ワルキューレは人の理から外れているという特徴を有している。今回は奴隷として生きてきたアーシャがギフトによってワルキューレとして選ばれた。
ギフト
神鉄の剣を抱く女を選ぶために100年ごとに天から落ちてくる閃光。見た目は流れ星に似ている。今回はアーシャが誤まって落ちた湖に降り注いだ。ギフトが降り注いだあと、湖には大きいつららのような水飛沫が凍った跡が残っている。
エレミヤ教の生誕祭
エミリア教徒が信仰している主の生誕を祝う祭り。ローレシアでは家族に見立てた人形を作って祝うことになっている。クラウスも小さい頃に人形を作って祝ったことがある。家族がいないアーシャは人形を作って祝ったことはないが、今回はクラウスと一緒に人形を作り祝うことになった。