『セレスティアルクローズ』とは
『セレスティアルクローズ』は、講談社刊行の 『月刊少年シリウス』2010年8月号~2016年4月号に連載された、塩野干支郎次による日本の漫画作品である。ジャンルはファンタジーアクション。同社発行のシリウスKCより、全11巻が刊行されている。
『セレスティアルクローズ』1巻のあらすじ・見どころ
母を亡くし、故郷である汪宿市に戻ってきた神渡優は、捜し物をしている少女と出会います。少女は何故か優を疑いますが、やがて立ち去ります。その後いとこの縞子さんに連れられて、昔住んでいた清汪流神社に帰ってきた優は、母を亡くした痛みに耐えながら故郷での生活を始めます。同じ頃汪宿市では大グマによる被害が発生していましたが、大グマというのは荒ぶる神を指す符牒で、町の主な人々はその対応に追われていました。
編入した学校で優は弓道部に入り、合宿に向かう途中に”騎士”と名乗る化け物に遭遇します。部長の智樹が立ち向かいますが歯が立たず、智樹を助けに入った優は、母から秘密にするように言われた力を使い騎士に一矢報いますが倒すには至りません。そのとき捜し物をしていた少女が現れ、優に触れると身体から光があふれ出し、気がつくと優は女の子のまとう鎧に変身していました。
少女はラーズグリーズと名乗り、神界の戦乙女である自分の鎧に優が選ばれたことを伝え、戸惑う優と共に騎士を撃破します。その後ラーズグリーズは立ち去り、残された優は家に帰って来ますが、家の中には縞子さんと共にラーズグリーズがいました。彼女は早乙女里紗と名乗り、優たちの親戚として優の家に住むことになります。
こうして、人間界と神界を脅かす謎の敵に、優とラーズグリースが共に戦っていく姿が描かれていきます。
『セレスティアルクローズ』の登場人物
神渡優
物語の主人公。幼い頃、修行中にあった出来事で兄が姿を消し、母と共に故郷を離れ東京で生活していたが、母を亡くし再び故郷に戻ってきた。右目が義眼になっており、義眼を外すと弓の力と精度が増す。汪宿の古い血を引いており、神界の神々から戦乙女と共に戦うための力を与えられている。穏やかな性格だが、兄が消え、母を亡くしたことが心の傷になっている。
ラーズグリーズ
もう一人の主人公で神界の主神オージンから人間界に使わされた戦乙女。生まれたばかりで、人間界の知識は持っているが、やや偏っているため、基本的にピント外れなことをいう。マイペースで、優が自分の鎧であることを利用して寝間着にしている。名前は「計画を壊すもの」を意味する。
フギンとムニン
神界の主神オージンの使いで、オージンのために飛び回り情報を集めるのが役目。ラーズグリーズが人間界で暮らす手筈を整えるなど、人間界に来た戦乙女のサポートもしている。名前は「思考」と「記憶」を意味する。
神渡縞子
優のいとこで、優が編入した学校の教師をしている。優にはとても優しく、家事などの世話を焼いている。女子弓道部のコーチをしているため、男子弓道部の智樹たちの憧れの女性である。
神戸智樹
優の編入した学校の弓道部部長。明るくテンション高めだが、優の秘密をしゃべらないなど、信頼できる性格でもある。
『セレスティアルクローズ』の世界
戦乙女
神界の主神オージンの遣いで、人間界にいる謎の敵に対抗するために派遣されている。使命は神界の神々の眷属の血を引く人間を見つけ鎧を手に入れることと、神界を狙う謎の勢力を駆逐すること。汪宿市の古い血筋は神界の神々から戦乙女と共に戦う宿命とそのための力を与えられているため、優がラーズクリーズの鎧となった。
極光の輝き
戦乙女の願いに応じて、神界の眷属となった人間が発する内に秘めた光で、外に放たれるとオーロラのような光となるため、極光の輝きと呼ばれている。この光の力で優たちは戦乙女の鎧に変身することができる。また、このとき鎧に変化した人間が鍛練していた武器が戦乙女の主武装となる。優の兄が消えたとき、この光が現れている。
神界
主神オージンが治める神々の世界。戦乙女を人間界に遣わし、人間界と神界を狙う勢力と対抗している。
人間界
優たち人間が住む世界。人間界と神界を狙う謎の敵が暗躍しており、ラーズグリーズ以外にも戦乙女が派遣されている。
騎士
神界と敵対する勢力が人間界の人間に力を与え変身させた化け物。鎧を見つけた戦乙女が倒すようにオージンから命じられている。