『ガールズザウルスDX』とは
『ガールズザウルスDX』は、小学館発刊の『月刊サンデージェネックス』で2003年1月から2008年10月に連載された、楠桂による日本の漫画作品である。元々、同社の『週刊少年サンデー超』で連載されていた『ガールズザウルス』が編集部の意向により、『月刊サンデージェネックス』に掲載を移すことになり、その際にタイトルも変更になった。ジャンルは女性恐怖症ラブコメディ。同社発行のサンデーGXコミックスより全10巻が刊行されている。ちなみに作者は、『ガールズザウルス』から話は続いているため、第1巻が実質的な『ガールズザウルス』第4巻にあたり、『ガールズザウルス』全3巻プラス『ガールズザウルスDX』全10巻で全13巻の話だと述べている。
『ガールズザウルスDX』1巻のあらすじ・見どころ
ある春先の日、ごく普通の男子高校生である知立真悟は同じ学校の女生徒である西春遥に告白されます。しかし遥は怪物のような容貌と肉体の持ち主で、真悟は助けを求めて逃げ出してしまい、拒絶された遥は思わず真悟に怒りをぶつけ、全治1ヶ月の大怪我を負わせてしまいます。それ以来真悟は、女性が全て遥のような凶暴な性質の生き物に見え、極度の女性恐怖症になってしまいます。
ふとしたことで、学校の女医である扶桑聖に女性恐怖症を知られた真悟は、病気を克服するために聖が顧問をしているボクササイズ部に入って女性に慣れることを勧められます。勧めに応じてボクササイズ部を訪れた真悟は、とてつもない美少女に出会いますが、それは真悟に振られた悔しさをボクササイズ部でのダイエットにぶつけ、変身した西春遥だったのです。
真悟の顔を傷つけたことを償いたい遥を筆頭に、ボクササイズ部部長の栄生晶や部員の金山望、学園のマドンナ鶴舞栞や、妹の昴にまで好意を寄せられ、端から見れば天国ですが、真悟からすれば地獄の日々が続きます。真悟は無事女性恐怖症を克服できるのでしょうか?
『ガールズザウルスDX』の登場人物
知立真悟
本編の主人公。ごく普通の男子高校生であったが、西春遥の告白&暴行事件により、極度の女性恐怖症になる。ところが、皮肉なことに女性からは他の男子と違い女性をいやらしい目でみない、ちょっと陰のある男子として人気がある。人前では女性恐怖症を隠して、女嫌いで通しているが、本当は恐怖症を克服して女性と普通に付き合えるようになりたいと思っている。
西春遥
本編のヒロイン。真悟を女性恐怖症にした張本人であるが、顔に傷をつけてしまったことに罪悪感を感じており償いたいと思っている。わずか数ヶ月で怪物的な女性から超美少女に変身したミラクルダイエッターである、姿形は変わったが身体能力は以前同様強力で、身体が華奢になっても何故か変わらない破壊力を持っている。
扶桑聖
真悟たちが通う学校の女医兼ボクササイズ部顧問。妙齢のグラマー美人で真悟の女性恐怖症を知る唯一の人物。真悟に『女性だけのボクササイズ部で女性になりなさい』と入部を勧めるが、内心では入部させたら面白そうと思っていた。女王様気質であり、真悟を自分のおもちゃ扱いする。
栄生晶
ボクササイズ部部長。男になりたいと思っており、真悟とは男同士の感覚でいるが、身体は女性であるため、無意識に真悟に恐怖を与えている。真悟の前でパンツをさらしたり、ノーブラで抱きついてくるなど、本人にその気はないが、地道に真悟にプレッシャーを与えるのが得意。
金山望
ボクササイズ部部員。一見小動物的なかわいさを持つ美少女だが、真悟を誘惑するためには手段を選ばない典型的な肉食女子である。毎回あざといアプローチをするが、女性にうとい真悟には通用せず空回りしている。
鶴舞栞
学園のマドンナと言われる清らかな美人で常にマドンナ親衛隊と呼ばれる男たちに囲まれている。しかし、本当は自分を見るだらしない男の顔が嫌いで、なるべく無表情な男たちを置いているだけであり、回りの男がだらしない顔をすると、ムチでしばくという女王様的嗜好の持ち主である。アクシデントで真悟とキスしてしまうが、そのときにおびえる真悟の表情を見て、『もっと泣かせたい、もっと怖がらせたい。これはまごうことなき初恋』と真悟にアプローチするようになる。
荒畑剛
元高校ボクシングチャンピオンで、昔の体型の西春遥に惚れているデブ専男。肉付きのいい女を褒めるため、その手の女性から人気がある。過去に西春遥に言い寄って、撃退されたときにうけた傷がほほに刻まれている。今でも西春遥に惚れている。
『ガールズザウルスDX』の世界
ザウルス
真悟曰く『メス科の染色体XXを持つどう猛な肉食獣の総称』。西春遥にトラウマを植えつけられた真悟が、女性を見ると恐竜のように見えることからザウルスと呼んでいる。真悟にとって女性は全てザウルスだが、何故か真悟の回りにはその中でも特にザウルス的な女性がよってくる。
マドンナ公式FCサイト
鶴舞栞のファンクラブの公式サイトで、「マドンナの部屋」という名前がついている。真悟たちがアクセスしたときには、7,580,042人の訪問者があった。マドンナ写真館、マドンナのつぶやきなどのコンテンツがある。
究極のツボ
真悟をかつあげしていた肉付きのよいスケ番が、助けに入った荒畑剛に褒められて好きになってしまい、きれいになろうと闇医者に押してもらうことによって、別人のように肉体改造できたツボのこと。荒畑剛にやせた姿を見せるが、『鳥ガラみてーでどっこも魅力ないじゃんか。』と言われて、ショックのあまり、真悟の前で一気に元に戻ってしまい、新たな女性恐怖症の種を植えつけることになった。