漫画『がっこうぐらし!』の感想・無料試し読み

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『がっこうぐらし!』とは

「がっこうぐらし!」は、芳文社のまんがタイムきららフォワードで連載されているサバイバルホラー漫画だ。原作は海法紀光、作画は千葉サドルが担当している。「ゾンビが突如発生した世界で登場人物たちが閉鎖空間に籠城し、日々を生き抜く」というゾンビもののフォーマットを踏襲している作品だ。だが、その一方で、いわゆるきらら系のゆるさやかわいらしさの要素を導入している点が大きな特徴となっている。

『がっこうぐらし!』のあらすじ・魅力

本作は巡ヶ丘学院高等学校に通う女子高生、丈槍由紀・恵飛須沢胡桃・若狭悠里の3人を中心とした学園漫画の体裁でスタートします。彼女たちは「学園生活部」という部活に所属しており、そこで過ごす学園生活は充実しているように見えます。しかし、それは主人公である丈槍由紀が思い描いた理想の世界にすぎなかったのです。現実の世界ではゾンビの襲撃によって生徒や教師のほとんどがゾンビと化し、生き残った3人も学校にバリケードを築いてサバイバル生活を余儀なくされています。

以上が冒頭のあらすじですが、この作品の最大の魅力は、何と言ってもギャップです。登場するキャラクターはみなかわいらしく、彼女たちが交わす会話ものんびりとしたものが基本となっています。ところが、その裏では深刻な事態が進行しており、その振り幅の大きさが読者に強いインパクトを与えることになるのです。

『がっこうぐらし!』の印象的なエピソード

1巻1話:衝撃的なはじまり

丈槍由紀は高校3年の女の子。その彼女が授業中に居眠りをして起こされたり、かわいらしい女性教師と会話を交わしたりと物語のスタートはどこにでもあるほのぼの学園漫画のようです。次に、彼女の所属する「学園生活部」での部活シーンが始まり、メインキャラクターである恵飛須沢胡桃と若狭悠里が登場します。ここで3人がどのようなキャラクターかを紹介すると、由紀は高校3年生には見えない天真爛漫な女の子、胡桃はボーイッシュな雰囲気の活発な少女、悠里は穏やかな性格でしっかりもののお姉さんといった感じです。こうしたキャラクター配分も、この手の作品では定型のフォーマットだと言えるでしょう。

その一方で、普通の学園モノとは思えない違和感も見え隠れします。胡桃はなぜかシャベルをずっと手にしていますし『学園生活部が家に帰っちゃあしょうがないだろ』と不可解なことを呟きます。学園生活部とは、学校の設備を利用した合宿生活を楽しむ部活とのことですが、家に帰りかけたという由紀に対して『あぶねえな!』と驚く胡桃のリアクションはどうにも大げさです。それに、何より不可解なのは学園生活部の部室が生徒会室にある点です。生徒会室のプレートの下に学園生活部と書かれた紙が貼られているのですが、なぜ生徒会室を部室として使っているのかといった説明は一切ありません。

さらに、部員の3人は部活動の一環として園芸部の手伝いをしにいきます。校舎の屋上にある農園で農作物の世話をするというのです。屋上に農園があるというのも変ですし、園芸部の部員があとの作業を学園生活部にまかせて帰ってしまうのもやや不自然なものを感じます。昨今の学園漫画には奇抜な設定のものが多いですし、そういう作品だと考えればそれまでです。しかし、肝心の設定に対する説明が圧倒的に足りていない点が作品の雰囲気を落ち着かないものにしています。

もちろん、それらは単に説明を怠っていたわけではなく、すべては計算の元に描かれていたのです。それまで凡庸な学園漫画だと読者が思っていた作品が思わぬ形でひっくり返されます。この1話はテレビアニメになったときにも随分話題になりましたが、伏線を張りめぐらせてから反転させる技法が実に見事です。この作品の基本コンセプトとなっているギャップによるインパクトが、これ以上ないという形で表現されているのです。このエピソードを最初に持ってきたことにより、読者は物語世界へと一気に引きずり込まれることになります。

1巻3話:学園生活部の本当の日常

のんびりとした学園生活が偽りの世界であることが明らかになった2話では、実際には何が起こったのかを胡桃の視点から描いています。そして、この3話では学園生活部が直面している現実の問題について語られているのです。外の世界はゾンビであふれているものの、学校の中には強固なバリケードが築かれており、ひとまずは安全です。ゾンビも獲物である人間を見つけない限りはあてもなく辺りを徘徊しているだけであり、積極的にバリケードを壊そうとしたりはしません。

ただ、籠城生活を続けているとどうしても物資は不足してきます。当然、外から物資を届けてくれる者がいるはずもなく、必要なものはバリケードから出て調達する必要があるのです。その際、問題となるのが現実を認識していない由紀の存在ですが、タイミング良く彼女が肝試しをしようと提案します。夜はゾンビの動きが鈍くなり、バリケードの外にある購買部には食料や衣服がたっぷりと残っているので一石二鳥というわけです。ソンビは音に反応するため、悠里が「おとり用」のラジカセを用意して肝試し兼物資調達の作戦が開始されます。

このように、現実が見えていない由紀とその友人たちがどのような生活を送っているかをほのぼのとした雰囲気で描くことで、1話で衝撃を受けた読者の気分を一度クールダウンさせることに成功しています。その一方で、1話で感じたのと同様の違和感が未だにまとわりついてくる点がこの作品の巧妙なところです。違和感の正体はなにかというと、佐倉慈の存在です。彼女は「めぐねえ」の愛称で親しまれている若い女性教師であり、1話から登場しています。彼女も学園生活部の生徒と一緒にサバイバル生活を送っているようなのですが、その言動はどこか緊張感に欠けています。由紀と同じように現実が見えていないようです。そうかと思えば、由紀のピンチにどこからともなく現れて彼女を救ったりもしています。この違和感が物語のフックとなって読者の興味を引っ張っていくことになるのです。

2巻7話:一人きりの籠城生活

1巻では学校で籠城生活を続けている由紀たちの日常が語られてきましたが、2巻の冒頭では別の場所で同じように籠城生活を続けている少女にスポットが当てられます。ただ、由紀たちが仲間と一緒の集団生活を続けているのに対して、高校2年生の少女・直樹美紀は一人きりでショッピングモールの一室に立て籠もっています。主人公サイド以上に抜き差しならない状況です。しかし、彼女はそんななかで勉強の時間割を決めて淡々とそれをこなしていきます。異常な状況のなかで精神の均衡を保つため、必死に時間割通りの生活をしているわけです。気持ちに余裕がない様子が見てとれるので、読んでいると胸が痛くなってきます。

一方、そうした日常風景が描かれる合間に、過去のエピソードが挿入されます。それによると、本屋で立ち読みをしていたときにパンデミックが起き、混乱のなかをどうにか安全な場所まで逃げてきたとのことです。当初は友人と一緒に籠城生活をしていましたが、その彼女も今はもういません。美紀は淡々とスケジュールをこなしていきますが、5時間目の音楽の時間を迎えたときについに耐えられなくなって『いやだよっ、こんなの!』と叫んでしまいます。その声に反応して扉を叩くソンビとビクビクと震えだす美紀の描写が秀逸です。そのシーンによって、一人きりの籠城生活がいかに緊張感と絶望感に彩られたものであるかが端的に表現されているのです。

そして、場面は切り替わり、学園生活部の面々が登場します。こちらは悲壮感たっぷりの美紀の日常に比べ、なんともほのぼのとした空気が漂っています。この描写の対比も見事です。緊張感を強いられていた読者もほっと肩の力を抜く場面となっています。同時に、一人で籠城生活を続けている美紀が由紀たちと今後どう絡んでくるかが気になるところでもあります。

2巻11話:過去を乗り越えて

パンデミックが起きてから初めて学校の外に出た学園生活部の面々はショッピングモールに立ち寄り、買い物を楽しみます。ところが、階段を登れないはずのゾンビたちに囲まれて窮地に陥ります。この辺りはほのぼの日常漫画の皮を被ったいつもの作風ではなく、オーソドックスなゾンビものの展開となっており、逆に新鮮です。一方、ショッピングモールの奥の部屋で籠城していた美紀はゾンビではない、生きた人間が訪れている痕跡を見つけて衝撃を受けます。絶望のなかでようやく生存者の存在を知り、信じられないという表情を浮かべるのが印象的です。
ただ、由紀たちはゾンビの襲撃を受けて撤退をしている最中だったので、このままでは両者は出会うことなく、すれ違いで終わってしまうのは必至です。焦った美紀は慌ててあとを追いかけますが、冷静な判断力を失っていたためにたちまちゾンビたちに取り囲まれてしまいます。ここは本当に緊迫感が漂うシーンです。なんといっても、本作は一見ほのぼの漫画風に見えて、死ぬときはあっさりと死ぬという世界観です。この時点では彼女もそうした犠牲者の一人となる可能性は十分にありました。実際、ゾンビとの戦いに慣れている胡桃も『もう無理だ』と救出をあきらめています。

しかし、ここからの由紀の行動が感動的です。そもそも、彼女が現実から逃避し、足手まといの存在となってしまったのは自分が大事な人を見殺しにしたことに起因しています。記憶がはっきりと戻ったわけではないのですが、美紀の窮地を目の前にした瞬間に、そのときのシーンをフラッシュバックさせます。そして、美紀の窮地を救うために一か八かの行動に出るのです。それはつらい過去を乗り越えて彼女が精神的に成長しつつあることを示したものであり、シリーズの序盤を代表する名シーンだと言えます。

3巻18話:風雲急を告げる物語

本シリーズは「もし、ほのぼの日常漫画の世界にゾンビが現れたらどうなるのか?」といった発想の元に描かれ、ゾンビは単にそのための道具立てにすぎないといったイメージがありました。ところが、この話からはゾンビに関する設定部分に触れることが多くなり、物語の緊迫感も増してきます。学園生活部の一員に加わった美紀が職員室で職員用緊急避難マニュアルを見つけたのです。しかも、そのなかにはゾンビが発生したときの対応策と思われる内容が書かれています。つまり、学校関係者は今回の事態が起こりうることをあらかじめ知っていたということです。そうなると、ゾンビの発生自体が人災だった可能性が高くなってきます。

美紀は胡桃と悠里に相談しますが、不用意な一言で胡桃を怒らせてしまいます。めぐねえと面識のない美紀が彼女を疑う発言をしたことに対して腹を立てたわけです。今までめぐねえと胡桃の絡みはほとんど描かれてこなかっただけに、2人の関係性が垣間見られる興味深いシーンです。一方、悠里もめぐねえのことを思い出して涙します。このひとコマで、しっかり者に見える彼女が本当は繊細な少女だということが理解できます。同時に、その事実が後々の展開へのさりげない伏線になっているのが巧妙です。ただ単に、ゾンビのいる日常を描いているだけでなく、要所ごとにキャラクターの掘り下げがなされている点がこの作品の魅力のひとつとなっています。

その後、胡桃は美紀に対して先ほどの行いを謝罪し、マニュアルに書かれてある避難区域の偵察に行きます。途中で一体のゾンビと出くわしますが、これまで何体ものゾンビを始末してきた胡桃の敵ではありません。あっさりとゾンビを始末します。しかし、本当の苦難はその先にありました。目的地にたどり着いたとき、彼女は衝撃的な再会を果たすことになるのです。急転直下の展開でいよいよ物語が大きく動き出すことになります。

5巻26話:終焉の始まり

これまで何度か危ない目に会いながらもなんとかそれを乗り越えてきた学園生活部ですが、ここにきて最大の危機が訪れます。『楽しい時間って、どうしてこんなに短いんだろう』という由紀のモノローグが挿入されるなか、学校の校庭にヘリコプターが墜落します。モノローグの内容から考えても終わりの始まりを予見させる導入部です。ヘリコプターに乗っていると思われる人を救出するために胡桃と由紀が飛び出しますが、すでにヘリコプターには大量のゾンビが群がっています。校庭のゾンビだけでなく、学校の外にいたゾンビたちも燃え上がるヘリコプターに反応して続々とその数を増やし続けています。まさに地獄絵図です。

しかも、事態はそれだけでは収まりません。ヘリコプターの炎はゾンビに燃え移り、炎上したゾンビが校舎に押し寄せてきたのです。さらに、ヘリコプターから流れ出したガソリンが引火して校舎でも火災が発生します。このままではバリケードの内側に留まっても外側に逃げても待っているのは死だけという最悪の状況です。そんななか、ソンビに対して一人で無双する胡桃の活躍が光ります。ただ、いくらゾンビとの戦いに慣れているとはいえ、シャベルを一振りしただけで首を切り落とすというのは明らかに人間離れしています。少なくとも、今までの彼女の戦闘描写では見られなかったものです。どう考えても、以前ゾンビに噛まれたときの影響が出てきているとしか思えず、読者としては彼女の行く末に不安を感じてしまうことになります。

一方で、終焉を予感させるような悠里のモノローグが入り、状況が絶望的である事実を読む側に突き付けてきます。前半のクライマックスというべきエピソードの始まりです。

6巻36話:波乱含みの新天地

ヘリコプターの墜落とそれに伴う火災によって学校に住めなくなった学園生活部の面々は高校を「卒業」し、新天地を目指して旅立ちます。そして、途中で小学校に立て籠もっていた女の子・るーちゃんを救出し、ようやく新天地に到着します。そこは聖イシドロス大学という名の大学です。しっかりとしたバリケードが築かれ、かなりの人数の生存者がいそうです。果たしてここが彼女たちの安息の地となるのでしょうか。しかし、この時点で彼女たちはかなりの問題を抱えています。

まず、現実逃避をしていた由紀の症状が改善した代わりに、今度は悠里の様子が変です。みんなのまとめ役をしていた頃のお姉さん然とした雰囲気は微塵もなくなり、小学生のるーちゃんにべったり依存しています。また、胡桃はゾンビ化の進行を暗示しているシーンがあり、こちらも予断を許しません。なにより、問題は新キャラの「るーちゃん」です。表紙の絵で彼女の正体が暗示されており、悪い予感は増すばかりです。そのうえ、大学の敷地に足を踏み入れた一行は、茂みの影から姿を現した男からボウガンを突き付けられることになります。

「がっこうぐらし!」という作品は、これまで日常漫画のようなほのぼのとした雰囲気を感じられる場面と、ゾンビ映画のようなサバイバル感のギャップに特徴があったわけですが、大学編に突入してからはほのぼの抜きのシビアな展開に大きく傾きつつあります。しかし、この高校編と大学編のギャップもまた、本作の魅力のひとつだと言えるのではないでしょうか。

8巻46話:深い絶望のなかで

大学の中では武闘派と穏健派の2つのグループが対立をしています。冷戦状態の両者でしたが、新たな感染者が出たことによって武闘派が穏健派の制圧に乗り出します。感染の原因は、穏健派によって迎え入れられた学園生活部にあると考えたからです。制圧は順調に進み、別働隊の男が穏健派の移動手段であるキャンピングカーを確保しに行きます。そこで、胡桃と鉢合わせになって戦いになるというのが今回のメインエピソードです。まず、男はバールを胡桃の肩に叩きつけますが、彼女は表情ひとつ変えません。人間の意識は保っているものの、肉体は完全にゾンビ化していることを示しています。

続いて、胡桃は大きな音を立てて、ゾンビをおびき寄せます。そして、次に描かれているシーンが衝撃的です。胡桃はゾンビの群れのなかで平然と佇んでいます。ゾンビも胡桃を襲おうとはしません。前々から予想されていたこととはいえ、彼女が人間でないという事実を1コマで端的に表現しているところがショッキングです。続いて、ゾンビの群れに襲われる男を見ながら悲痛な表情を浮かべているシーンでは、絶望の深さがダイレクトに伝わってきます。

一方、由紀サイドの描写ではめぐねえが久々に登場したのが印象的です。由紀の症状が完治してからはずっと姿を現していなかったのですが、彼女が悩んでいるときに登場することで由紀にとってめぐねえがどれだけ大きな存在だったかがうかがい知ることができます。

9巻51話:恐るべきパンデミックの真相

穏健派を制圧したかに見えた武闘派でしたが、そのリーダーが感染するという予想外の事態が起きます。「ゾンビに噛まれていないのに何故?」と誰しもが疑問に思うところですが、その答えは空気感染です。考えてみれば何の前触れもなく、あれだけ大規模なパンデミックが発生したのはいかにも不自然でした。しかし、空気感染なら説明がつきます。そして、ゾンビ化を免れた人間はゾンビウイルスに対する免疫を持っていたというわけです。ただ、ウイルスには突然変異を繰り返す性質があります。つまり、免疫がいつまでも有効とは限らないのです。

それにしても、空気感染によるゾンビ化という発想は斬新です。普通のゾンビものなら完璧なバリケードさえ築けば安全なわけで、本作でもヘリコプターの墜落という不測の事態さえ起きなければ由紀たちの高校での生活は続いていたでしょう。ところが、ウイルスによる空気感染なら、防衛はほぼ不可能です。いつ感染するかわからない恐怖に震え続けなければなりません。この設定が明らかになったことで作品内に漂う絶望の色が一気に濃くなってきました。そして、その絶望をより深いものにしているのが、リーダーの暴走によって構内に流れ込んできたゾンビの群れの存在です。大学編もいよいよ佳境です。

10巻59話:物語は新たなステージに

大学編が終了し、舞台はランダル・コーポレーションに移ります。ソンビ発生との関連性が疑われている企業であり、そこに行って事態を打開する糸口を探ろうというわけです。いよいよ謎の核心に迫る展開がスタートし、読み手の期待感を高めてくれます。その一方で、ゾンビ化に伴ってどんどん超人化していった胡桃が妙に弱々しくなっているのが気になるところです。はしごを登ることさえできないようで、体力は普通の女の子以下になっています。なぜそうなったのかが全く説明されていないため、読者の心に一抹の不安を抱かせます。

一方、ランダム社への侵入に成功した一行が見つけたのは、壁いっぱいに書かれた数式と『NO FUTURE!!』という文字です。必死に事態の収束を図ろうとした痕跡が見受けられ、少なくとも、ランダム社の人間が意図的にパンデミックを起こしたということではなさそうです。同時に、その事実は事態を収束させる方法がないということを意味します。しかし、完全に手詰まりとなったかと思われたとき、学園生活部に同行していた女性・青襲椎子がいかにも何かありそうな部屋を見つけます。果たして、この先にどのような運命が彼女たちを待っているのでしょうか。

『がっこうぐらし!』の登場人物

丈槍由紀

本作の主人公。巡ヶ丘学院高校の3年生だが、見た目はかなり幼い。性格も子どもっぽくてケモノ耳の帽子や翼の飾りがついたリックなどを好んで身につけている。パンデミックが起きてからはショックで塞ぎこんでいたが、ある出来事をきっかけに明るく積極的な性格に変貌する。だが、それは精神的な成長などではなく、つらい出来事を直視しないための防衛反応だった。それ以降、彼女は現実を正しく認識できないようになり、自分たちが楽しい学校生活を送っているように振る舞い続ける。そのため、ゾンビに囲まれて籠城生活を続けているという現実とうまく折り合いがつかず、しばしばトラブルを巻き起こすことになる。

一方で、その明るさによって学園生活部のムードメーカーの役割も果たしており、彼女の存在が周囲の人間の救いとなっている面も少なくない。また、普段はつらい現実に対して目を背けているようであっても、危機的状況の際には大胆な行動を取って事態打開のきっかけとなることもある。さらに、物語が進行するにつれて症状の改善が見られるようになり、高校を「卒業」して以降は現実を直視できるようになった。

恵飛須沢胡桃

巡ヶ丘学院高校の3年生。ボーイッシュな雰囲気の活発な性格の少女であり、パンデミック発生以前は陸上部に所属していた。想いを寄せていた陸上部OBの先輩がいたのだが、ソンビ化して襲いかかってきたために近くにあった園芸用のシャベルで殺害してしまう。それ以降、そのシャベルを常に携帯し、ソンビと戦う武器として使用するようになる。また、運動神経が抜群で足も速いことから、学園生活部ではゾンビの駆除及び撃退の役割を担っていた。だが、避難区画の偵察の際にゾンビに噛まれ、生死をさまよう。一命は取り留めたものの、体温が低下して身体能力が異常に向上するなど、次第にゾンビ化の傾向が顕著になっていく。

若狭悠里

巡ヶ丘学院高校の3年生。学園生活部の部長で主に食料や物資の管理を担当している。穏やかでしっかりとした性格のため、自然とみんなのお姉さん役を務めるようになっていた。周囲からも「りーさん」と呼ばれて慕われている。たが、状況が悪化するにつれて次第に精神的にもろい面を見せ始める。想定外の事態が起きるとパニック状態になり、胡桃がゾンビに噛まれて生死をさ迷っていた際にはいつゾンビ化するか分からないプレッシャーに耐えかねて彼女を刺し殺そうとした。高校を「卒業」したのちはその傾向がさらに顕著になり、常に追い詰められた表情を見せるようになる。そして、ついには由紀と同じように現実逃避の症状が現れ始める。

直樹美紀

巡ヶ丘学院高校の2年生。パンデミックが発生した際にはショッピングモールにいたため、その一角で籠城することになる。最初にいた仲間をすべて失い、長い期間をゾンビにおびえながら一人ぼっちで過ごしていた。しかし、偶然ショッピングモールを訪れた由紀たちに救われ、それ以後は学園生活部の一員として行動を共にする。クールで現実的な思考の持ち主であり、先輩である由紀に対しても毒を吐くことが多い。その一方で、融通の利かない性格のため、周囲の言動に振り回される場面もしばしば見られる。当初は現実と向き合おうとしない由紀やそれに付き合う胡桃や悠里に反感の念を抱いていたが、苦楽を共にしていく内に絆を深めていく。学園生活部では主に胡桃のサポート役としてソンビとの戦闘を担当している。

佐倉慈

巡ヶ丘学院高校の若い女性教師で現代国語を担当している。他人を思いやれる優しい性格のため、生徒たちからは「めぐねえ」と呼ばれて姉のように慕われていた。パンデミック発生時は悠里と一緒に校舎の屋上にいたために難を逃れ、その後、悠里や胡桃の協力を得て、校舎の一角にバリケードを完成させる。また、塞ぎこんでいた由紀を元気づけるために自らが顧問となって学園生活部を立ち上げた。

『がっこうぐらし!』の世界

学校生活部(佐倉慈・丈槍由紀・恵飛須沢胡桃・若狭悠里・直樹美紀)

ゾンビの大量発生後、救助の見込みのない籠城生活が続くなかで、女性教師の佐倉慈が立ち上げた部活。その目的は塞ぎこんでいる由紀を元気づけることにあった。また、ほかの生徒たちにも前向きに日々を過ごしてほしいという想いが込められていた。そのため『自分たちは閉じ込められているのではなく、学校での合宿を楽しんでいるのだ』という設定の元で活動が開始される。なお、高校卒業後は新しい拠点となった聖イシドロス大学の空き部屋を部室として活動を再開している。

巡ヶ丘学院高等学校(佐倉慈・丈槍由紀・恵飛須沢胡桃・若狭悠里・直樹美紀)

慈が教師として勤務し、由紀たちが通う学校。また、パンデミック発生後は彼女たちが最初に籠城した場所でもある。一見何の変哲もない高校だが、屋上の菜園や太陽光発電設備、浄水施設などが完備しており、外部から孤立してもライフラインを長期間維持できるだけの機能を持たされていた。その目的はパンデミック発生時に避難所や拠点施設として機能させることにあった。しかし、現実にはそれらの施設を有効活用する暇もなく、高校そのものがゾンビの群れによって蹂躙されてしまう。なお、菜園や太陽光発電といった設備は生き残った由紀たちの生活を維持するために使用されることになる。

職員用緊急避難マニュアル

私立巡ヶ丘学院高校の教師たちに配布された緊急事態発生時の避難生活マニュアル。ただ、それらのマニュアルには封がされており「校長の指示があった場合」や「外部から連絡が途絶して10日以上経過した場合」など開封条件が厳しく制限されていた。そのため、事前にマニュアルの内容を知っていた教師はほとんどいなかったものと考えられる。実際、慈もパンデミック発生後に初めてマニュアルに目を通し、それがパンデミックの発生を前提として作られたものだと知って愕然としている。

聖イシドロス大学(頭護貴人・神持朱夏・右原篠生・出口桐子・光里晶・喜来比嘉子・稜河原理瀬・青襲椎子・他)

巡ヶ丘学院高等学校と共に、職員用緊急避難マニュアルの拠点一覧に名前が記されていた学校。巡ヶ丘学院高等学校と同じく、ライフラインを確立するための設備が完備されている。しかし、学生たちのなかで緊急用の設備の存在を知る者がいなかったため、パンデミック発生からそれらが発見されるまでの間に多くの人間がゾンビと化してしまう。

武闘派(頭護貴人・神持朱夏・右原篠生・高上聯弥・城下隆茂 )

頭護貴人を中心として結成された聖イシドロス大学内の一グループ。パンデミック発生時の混乱時に規律を第一として結成される。当初は生き延びることを第一に考えた人たちが数多く参加していた。しかし、命を落としたり、ギスギスした空気に嫌気が指して離脱したりするものが続出した結果、現在は数人の小グループとなっている。自分たちが生き残ることを第一に考え、そのためには生きている人間に対してボウガンやバッドで攻撃することも厭わない。

サークル(出口桐子・光里晶・喜来比嘉子・スミコ)

聖イシドロス大学の生徒たちで結成された穏健派グループ。争いを好まず、日々自堕落に暮らすことを目的としている。たとえば、1日中ゲームをやったり映画を観賞したりといった具合だ。当初は「自堕落同好会」というダイレクトな名前だったが、その後、行方不明のスミコによって現在の名前に改められる。武闘派に追い回されていた学園生活部を助け、活動のために拠点を提供した。

ランダル・コーポレーション

巡ヶ丘市一帯の大地主でもある企業であり、美紀が籠城していたショッピングモールも傘下に収めている。しかも、職員用緊急避難マニュアルには緊急連絡先として名前が記されていた。そのことから、美紀たちはパンデミックの発生と何か関係があるのではないかと疑い始める。

ゾンビ

感染によって理性を失い、無差別に人間を襲い始める人々。その特徴は体温が低下し、栄養摂取もしなくなるなど、明らかに生存条件を満たしていないにもかかわらず、活動を続けることにある。その動きは緩慢で、単体ではそれほど脅威ではない。だが、獲物である人間を感知すると集団で襲ってくるため、判断を誤るとあっという間に周囲を囲まれ、逃げ場を失ってしまう。また、噛まれるとかなりの確率で自身もゾンビ化してしまう点が厄介なところである。そのため、バリケードを築いて守っていても、一人が外出した際に噛まれたために全滅の憂き目にあったグループも少なくない。一方、弱点としては夜になると活動がより緩慢になる点が挙げられる。なお、本作においては「ゾンビ」という単語は一切使われておらず『かれら』『あれ』『あいつら』といった表現がなされている。

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