『先生の白い嘘』とは
講談社より出版されている「月刊モーニング」にて連載されていた。男と女の「性の不平等さ」をテーマとした恋愛作品である。性的弱者である女性が性被害を受けた苦しみだけでなく、性的強者である男性が受けた性被害も併せて描いている。著者は鳥飼茜で、この作品が代表作となる。
『先生の白い嘘』1巻のあらすじ・見どころ
主人公の美鈴は、高校で教師として働いています。真面目に日々の仕事を坦々とこなしていますが、一方でプライベートではある男から性の対象として支配され続けていました。その男は、美鈴の親友の婚約者である早藤です。
不本意に支配され続ける美鈴ですが、担任している生徒の「新妻くん」との交流により、変化していきます。実は新妻は、人妻との不倫の噂がありました。担任として新妻に事実確認をする美鈴ですが、新妻は「自分の意志とは反した強制的な行為だった」と答えます。「力じゃない暴力もある」と続ける新妻に対し、美鈴は「力を持っている側の人間が言う資格はない」と強く反論し、過去の忌まわしい出来事を思い出しながら、涙を流します。
『先生の白い嘘』の登場人物
原美鈴
高校の国語教師。真面目な性格だが、自分に自信が無い。大学時代、友人の美奈子の引っ越しの手伝いに行った際、美奈子の外出中に美奈子の彼氏の早藤に無理やり暴行された過去を持つ。その後も早藤には性的な関係を強要され続けているが、それは女として生まれた自分のせいだと諦めている。いつも自分に自信が無いため、親友の美奈子に見下されていることでさえも受け入れていた。本音を隠しつつ暮らす中で、担任生徒の新妻にだけは、本音をぶつけることができると気づく。
新妻祐希
バイト先の人妻との不倫の噂があり、美鈴が面談をすることになる生徒。噂の真偽を確かめるために美鈴が面談した際に、不本意ながら性関係を持ったことを告白する。強制された行為だったと主張するが、美鈴から強い反論をぶつけられることになる。性関係を強要された一件からEDとなり、悩んでいる。
早藤
美奈子の婚約者。美鈴を無理やり暴行した過去を持ち、その後も関係を強要している。美奈子には美鈴との関係を気づかれていない。
美奈子
美鈴の高校時代からの友人だが、美鈴を見下す発言を平気で行う。婚約者の早藤との良好な関係を美鈴に自慢するが、一方で、早藤の愛情が自分に向けられているかを不安に感じている。
『先生の白い嘘』の世界
トップオブヒエラルキー
美鈴の学校で、顔もスタイルも群を抜いて目立つレベルの緑川椿。この生徒のことを美鈴は心の中でトップオブヒエラルキーと呼び、この手の人間は未だに怖いと恐れており、委縮してしまう自分を嫌悪している。
せんせい
生徒たちと同じ土俵で立ち位置を奪い合う必要がない立場のこと。彼らが比較し合って優劣をつけ合って、一喜一憂する様をただ眺めていればいい職業のこと。美鈴は生徒たちを観察する中で、ヒエラルキーの中に加わらずに、傍観をできることに安堵しているのは、自分がヒエラルキーの下層にいる人間であると卑下しているため。
利害
不倫の事実確認の際、新妻が不倫の事実を認めてしまったため、美鈴が発した言葉。学校として生徒が「不倫している」では困るため、新妻が不倫の事実を認めなければ黙認されることを指す。
本当でも嘘でも真実はどちらでも良く、不倫の事実を認めてほしくない学校側との利益の一致のため、美鈴は新妻に「本当の話」をしてはいけないと伝える。
『先生の白い嘘』の感想・評価
とても良い
あかな さん(50代/女性/パート・アルバイト/既婚)
巣鴨の若 さん(60代/男性/個人事業主/既婚))
幽々子さん さん(30代/女性/専業主婦(主夫)/既婚)
マルコ さん(50代/男性/正社員/既婚)
はなこ さん(30代/女性/個人事業主/独身)
良い
あーちゃん さん(10代/女性/学生/独身)
タンボウ さん(40代/男性/正社員/独身)
こっぷ さん(40代/女性/専業主婦(主夫)/既婚)
ココちゃん さん(50代/男性/正社員/既婚)
sumi さん(20代/女性/専業主婦(主夫)/既婚)
ふつう
ケイ さん(40代/男性/個人事業主/独身)
ぷらこ さん(40代/女性/個人事業主/独身)
せりん さん(40代/男性/個人事業主/独身)
ニコ さん(20代/女性/学生/独身)
とっしー さん(40代/男性/個人事業主/独身)
悪い
クマ さん(30代/女性/正社員/既婚)
あっき さん(40代/男性/正社員/既婚)
【アンケート概要】
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2019年01月16日~2019年02月16日