漫画『のだめカンタービレ』の感想・無料試し読み

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『のだめカンタービレ』とは

二ノ宮知子の『のだめカンタービレ』は講談社の女性マンガ誌「Kiss」で2001年14号から連載が開始された作品である。プロの音楽家を目指す若者が集う音楽大学や国内外の音楽ホールなどを舞台としており、作品ジャンルとしては「音楽マンガ」「青春ドラマ」「恋愛ドラマ」に分類できる。フジテレビにてドラマ化された後、完結編として映画も前編・後編の2本が製作された。世間にクラシックブームを巻き起こした作品として知られている。

『のだめカンタービレ』のあらすじ

桃ケ丘音楽大学ピアノ科の千秋真一は指揮者志望の才能ある青年ですが、子どもの頃に経験した飛行機事故のトラウマで、成人後も飛行機に乗れません。そのため、音楽家として大成するために重要な留学を実現する見込みがなく、悩んでいます。そんな彼が出会ったのは、ピアノ科の後輩で汚部屋に住む野田恵(のだめ)。彼女は楽譜を見て正確に弾けないものの、テクニックや表現力に特別な才能があることに真一は気付きます。住居が隣同士だったことや教師の采配により、真一はのだめとの関わりを深くしていくのです。

真一はのだめの才能に魅力を感じ、のだめもまた、真一と一緒に演奏すると音楽の新境地を発見できることに感動して、真一に恋心を抱くようになります。音大生としてのさまざまな経験後、2人はパリに留学し、プロとしての活動を開始します。何度も挫折や悩みを経験しながら2人は音楽家として成長していき、同時に2人の恋も育っていくのでした。

『のだめカンタービレ』の魅力

青春・恋愛ドラマをコミカルなタッチで表現する作風の二ノ宮知子ですが、『のだめカンタービレ』においてもその持ち味が発揮されています。肩肘張らずに楽しく読めるムードがあり、専門的な知識を持たない一般読者にとって、クラシック音楽に親しむ最初の門を開いたといえるでしょう。クラシックの名曲にはどんな曲があるのか、どのようなイメージを描きながら鑑賞すれば良いのかなどを、登場人物たちのドラマと関連させながら紹介しています。また、専門的な用語や曲名は読み飛ばしてストーリー展開や絵だけを楽しむという読み方をした場合でも、マンガ作品として十分に楽しめる内容です。

『のだめカンタービレ』の印象的なエピソード

1巻Lesson2:ゴミ部屋に住むのだめと出会って音楽の楽しさを思い出した真一

多賀谷彩子に振られてやけ酒を飲み過ぎた真一は、マンション自室のドア前で眠り込んでしまいます。ベートーベンのピアノ・ソナタ「悲壮」の美しい音色が聞こえて目を覚ますと、そこはゴミが散乱し、ゴミに湧いた虫が飛び回る汚部屋でした。ピアノを弾いていたのだめが振り返って『千秋先輩!』『昨日のこと 覚えてましゅか~?』と言い、真一はショックを受けて逃げ出します。

その後、新しく自分の指導教師になった谷岡肇のクラスをのぞきに行った真一は、谷岡とのだめがお遊戯用の曲作りに熱中しているのを目撃しました。そこへ、通りがかった学生が谷岡のことを『うわさじゃ“落ちこぼれ専”教師って言われてるもんなー』と話しているのを耳にしてしまいます。さらに、彩子が新しい男と親しそうにしているところを見てしまっただけでなく、女子学生が『落ち目だもんね 千秋くん』と自分のうわさをしているのも聞いてしまった真一。

『脱出できないなら いっそ音楽なんかやめてしまおうか』と自室のベランダで落ち込んでいたところ、隣から鼻をつく悪臭が漂ってきました。隣のベランダをのぞくとゴミ袋であふれており、そこから漏れた汁がこちらへ流れてきてアリがたかっています。真一はカッカと怒りながら隣室に住むのだめを訪ね、『掃除道具全部出せ!』と怒鳴って、掃除や洗濯、ゴミ捨て、皿洗いまで一気に片付けてしまいました。

『オレはバカだ……』『ついヤケになって 人の部屋を掃除してしまうなんて』と反省していたところへ、のだめのオリジナルピアノ曲が聞こえてきます。『先輩とわたしの恋の序曲♡ピアノ・ソナタ<清掃>』と言うのだめに真一は、眉間にしわを寄せつつ『もう一回弾いてみろ!』と言いました。真一は内心、『本当はずっと気になってたんだ こいつのピアノ』『やっぱり うまい!』『手がでかい!難しいことを難なくやってる』と感嘆しています。しかし、『作り方でたらめすぎるんだよ!』とも言い、いつのまにか夢中になって、のだめと一緒に作曲を進めるのです。ノリノリで演奏するのだめに『すご……!』と驚き、『楽しい……』とつぶやくのでした。

15巻Lesson83~87:モーツァルトマニアのブノワ一家

のだめはオクレール先生の紹介で、北フランスのブルターニュ地方にある港町サン・マロに向かいます。そこでは毎年、ブノワ城主による教会コンサートが催されており、今年はのだめのリサイタルを推薦してくれたのです。

ブノワ一家はモーツァルトが大好きで、音楽のファンであるだけでなく、モーツァルトのコスプレ衣装までそろえているほどのマニア。ブロワ城主もモーツァルトの時代の衣装を身に着けており、のだめにもコスプレをしてモーツァルトのピアノ曲を演奏するように希望します。のだめにとっては苦手なモーツァルト、しかもスポンサーは耳が肥えているとあって、のだめはプレッシャーを感じました。しかし、リサイタル開始前には『楽しんで弾くので頑張って聞いてくだサイ』と観客に向かってあいさつをします。そして、見事に美しいピアノ演奏をやってのけたのでブノワ氏と観客は大喜びをし、リサイタルは大成功でした。

サン・マロでの初リサイタルはエンディングへの伏線となる大事なエピソードです。また、のだめというユニークなキャラクターは型破りな天才だったモーツァルトに通じるものがあります。モーツァルトのピアノ曲で何を聴けば良いかわからない人にとっても、良い入門となったのではないでしょうか。また、城壁に囲まれた小さな港町サン・マロの魅力も伝えるエピソードとなっており、「のだめカンタービレ」をきっかけとしてサン・マロを訪れた人も少なくないようです。

リサイタルでのだめが演奏したのは全5曲。まず、「モーツァルト:『ああ、お母さんに聞いて』による12の変奏曲 K.265」、続いて「モーツァルト:ピアノ・ソナタ第17番 K.576」です。3曲目は「リスト:伝説より『波の上を歩くパオラの聖フランチェスコ』」、4曲目は「ラヴェル:水の戯れ」、「シューベルト:ピアノ・ソナタ第16番 op.42 D.845」で締めくくりました。のだめの他、真一もブノワ城のモーツァルト弦楽五重奏団とともに「モーツァルト:セレナード第13番『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』 K.525」を演奏しています。また、黒木もモーツァルト弦楽五重奏団と「モーツァルト:オーボエ四重奏曲 K.370(368b)」を演奏しました。

23巻(本編最終巻)Lesson136(The Last Lesson):音楽家として歩き始めたのだめ

シュトレーゼマンとのデビュー公演が大成功に終わったものの、それを超える演奏はもうできないと思って行方をくらましていたのだめ。迷子になりながらパリに戻り、本編最終話はコンセルヴァトワールのシーンから始まります。元気に姿を現したのだめに、オクレール先生は『もう病気は良くなったの?恵』と声をかけました。それまではずっと、のだめを『べーべちゃん』と呼んでいたオクレール先生が、ついにのだめを一人前と認めた瞬間です。9月に追試を受けないと落第だと告げた後、のだめにとって嬉しいオファーを告げました。昨年、演奏したことがあるサン・マロのブノア家からコンサートの依頼です。

モーツァルトが大好きなブノア家のコンサートでは、演目はやはりモーツァルト。のだめも、前回と同じモーツァルトのコスチュームを着て臨みます。会場には昨年以上に多くの観客が詰めかけていました。のだめの活躍を耳にしたサン・マロの住人が集まってきたのです。『楽しんで演奏するので、頑張って聞いてくだサイ』とあいさつするのだめ。いくら追求してもきりがない音楽の世界に自分らしく立ち向かっていく決意や、音楽家としての自覚を持って一回り大きく成長したことを感じさせるラストとなりました。

25巻(番外編最終巻)ACT6:のだめの日本凱旋コンサート

真一が市民オペラ「魔笛」の準備を進める一方で、のだめは日本初リサイタル『疾走するキラメキ ONEWAY LOVE』を開催し、ヨーロッパでの音楽仲間たちも聴きに来ます。リサイタルのタイトルは峰のアイディアによるもので、真一は『余計な入れ知恵を!』と峰を殴り、真澄ちゃんは『いきなりバカ丸出しね…疾走するバカ…』とため息をつきました。しかし、ターニャは『でも すごいわね のだめ……』『もうこんな立派な場所でソロ・リサイタルをやるなんて』と感嘆します。黒木も『うん……こんなに早く故郷に錦が飾れるなんてうらやましいよ』とターニャに同意するのです。のだめの親族たちも福岡からやってきています。

最初の演目は「モーツァルト ピアノソナタ第13番 変ロ長調」。聴きながら真一は『欧州に行ってから磨きをかけたモーツァルト』『オーケストラのような多彩な音が また一段と鮮やかになってる』と感じます。次の演目は「ドビュッシー『前奏曲集』第1集より<音と香りは夕暮れの大気に漂う>」でした。それを聴いた音楽評論家の佐久間は陶酔してポエムモードに入ってしまいます。『おお……!この音はまさにパリの夕暮れに漂う少しアンニュイな大気の香り』『しかもコンフィチュールのほのかな甘さとル・ヴァンカーの野性味ある香りが輪舞するブローニュの森』。

続く演目は「亜麻色の髪の乙女」と「ショパン:ピアノソナタ第3番ロ短調 op.58」。真一は『ショパンの後期のソナタ……』『ふたりで一緒に旅をした』『おいおい おまえ今 ひとりでどこまで行ってるんだよ』と感慨深く耳を傾けました。これでプログラムが終了し、観客は盛大にブラボーとアンコールを送ります。

喜んだのだめは「ショパン エチュード『黒鍵』」、「ジョプリン <メープル・リーフ・ラグ>」「サティ<ピカデリー>」でアンコールに応じました。さらに、「ドビュッシー <ゴリウォーグのケークウォーク>」「ガーシュイン <3つのプレリュード>」「ラプソディーイン・ブルー」と演奏を続けます。観客は『まだやるの…?』『つーか勝手にアンコール…』と少し困惑。見守っていた真澄ちゃん・峰・真一は『すぐ暴走…』『なつかしい曲だー』『変態がバレてく…』とそれぞれの感想を漏らします。

ピアニストとしてのスタイルを確立したのだめが、心から楽しんでピアノを弾いていることが感じられるエピソードでした。

25巻(番外編最終巻)ACT7:のだめと真一のキスシーン

のだめの日本凱旋コンサートが大成功を収めた一方で、真一は市民オペラ「魔笛」や他の仕事の準備に追われています。『オレは本当にガツガツやらないと 世界ののだめさんになかなか追いつけないからな』と真一に言われたのだめ。『ますます忙しくなって』『なかなか会えなくなるんですね……』と不安になり、思わずプロポーズしようとします。しかし、『沈黙は金なり!!』と河野けえ子に言われたことを思い出して踏みとどまり、『明日、気をつけて……』『のだめ 日本で待ってますから』と去ろうとするのです。すると、真一は『待てよ!!』とのだめの腕をつかんで引き留め、『今日の演奏……よかった』と言ってのだめにキスをします。

のだめと真一、それぞれの成長や2人の関係の変化が感じられるエピソードでした。本編では2人のラブシーンがほとんどなかったため、恋愛マンガとして読んでいた読者もこのエピソードでは満足したのではないでしょうか。

25巻(番外編最終巻)ACT7:杏奈のスランプを解消してくれた言葉

菅沼沙也が主宰する市民オペラ「白い薔薇歌劇団」の公演「モーツァルト 魔笛」のメンバーも決定し、練習に入ったものの、「夜の女王」役の杏奈はスランプを感じています。ウィーンでデビューしたもののオペラ歌手としての実績を積めず自信を失っており、沙也やのだめのパワーにより劣等感を強めていました。しかし、奴隷頭モノスタトスに配役されたプロのオペラ歌手・門田の言葉を聞いて、気持ちを切り替えることができたのです。

彼はまず、『オレだってタミーノ王子だったはずなのにさー』『アマチュアにくれば王子もできるかと思ったのによー』とぼやきます。しかし、タミーノ王子役の花巻凌に『じゃあ やらなきゃよかったじゃん』『なんで引き受けたんだよ』と言われると、こう答えるのです。『やるよー』『だって得意だもん モノスタトス』『こうなったら日本一のモノスタトスになろうかな』。

その言葉を聞いて思わず吹き出してしまった杏奈。歌手の稽古中、モノスタトスが魔法の鈴グロッケンシュピールの音色で改心して歌い踊るシーンで、『久しぶりに音楽が 歌が聞こえてくる気がする』と感じます。そのシーンの歌詞は『立派な人がこの鈴を持てば敵はたちまち逃げるでしょう』『敵も味方もなくなれば みんな仲良く暮らせるでしょう』でした。

何かを真剣に努力している人ほど、プライドと劣等感の間で揺れ動いたり、自信や目的を見失って悩んだりすることがあるでしょう。ライバルと自分を比べることで気持ちの浮き沈みが大きくなるかもしれません。そんなときに、どうやって自分を取り戻せばいいのかを教えてくれるエピソードとして印象に残りました。

25巻(番外編最終巻)ACT8~10:「魔笛」トラブル続きの練習から本番へ

真一は海外と日本を行き来する多忙な中、「魔笛」のオーケストラ練習に励みます。不在の間は先輩指揮者の片平元に練習を見てもらえるものの、主な部分をまかせることになってしまい、不安です。オーケストラ練習の半分、オーケストラと歌手が合わせる練習、通し稽古と演出仕上げであるクラヴィーアハウプトプローベに参加できません。オーケストラでは三木清良と高橋がコンマスの座を巡って火花を散らし、真一は時間がない焦りから団員に要求しすぎてしまって演出の峰に叱られます。そんなとき、のだめが差し入れてくれたのはおにぎりと卵焼きで、真一が弱っているときの定番メニューでした。

練習を重ねるうちに、オーケストラにも歌手たちにも熱が入り、峰の演出にも力がこもります。しかし、調子を上げて好き勝手な表現を始めた彼らに真一は混乱し、うまく指揮できないまま、本番前夜を迎えてしまいました。『奇跡でも起こらない限り成功する気がしない!!』というのが真一の心境です。そこで峰が講じた対策は、本番のグロッケンシュピールにのだめのチェレスタを起用することでした。オペラ冒頭のシーンをなんとか無事に乗り切った真一は、のだめが弾く魔法の鈴を聴いて『なんとかなるだろ!!』と気持ちを切り替えることができたのです。他の出演者たちもそれぞれの弱点を乗り越え、ベストな歌唱と演技をしてみせます。『のだめの鈴の音が小さな奇跡を起こしてる』『まさに「魔笛」だな』

オペラ「魔笛」のストーリーやセリフに絡めて登場人物たちのドラマを描いているところが、ACT8~10の面白さです。練習風景と本番風景で「魔笛」の有名なシーンがたくさん登場します。実際に「魔笛」の舞台を見たり曲を聴いたりしたことがない読者にも、「魔笛」のイメージとストーリーを伝えることに成功しているのです。「魔笛」は幕あいの休憩時間を含めると3時間という大作ですが、「のだめカンタービレ」によって、面白い部分だけでも見てみたいと感じた読者も多いことでしょう。加えて、オペラを作り上げる人々のドラマも垣間見ることができ、オペラをより身近な芸能に感じられるようになるかもしれません。

25巻(番外編最終巻)ACT10:真一からのプロポーズ

オペラ「魔笛」上演後、「白い薔薇歌劇団」は再演の話し合いで決裂し、解散することになりました。主宰・主演の菅沼はプロ歌劇団に所属が決まり、パパゲーノを演じた男性アマチュア歌手もその歌劇団でプロデビューして人気を獲得します。演出を担当した峰はこの公演でお世話になった舞台監督に弟子入りして舞台演出を基礎から勉強することになりました。真一は『この舞台はまたそれぞれの人生の分岐点にあったんだな』とつぶやきます。そして、真一もオペラ指揮者になりたいという原点を大事にしたい気持ちになり、他の仕事をキャンセルしてでもヴィエラ先生のところへ行って学ぶと、のだめに告げます。

のだめは、真一との初共演と「オーケストラの中に入る」という夢を同時にかなえられたと言いました。そして、『嬉しいから あと一年はこれをおかずに ひとりでもご飯が美味しく食べられそうデス!』と、真一と目を合わせずに言うのです。そんなのだめに真一は指輪を差し出し、『約束くらいしていくよ』と言います。「魔笛」のエンディング曲のセリフで「のだめカンタービレ」もエンディングを迎えるのです。『オジリスよ あなたに感謝します イジスよ あなたに感謝します 強い力が勝ったのだ! その報いとして美と叡智とが永遠の王冠となって輝く』。

『のだめカンタービレ』の登場人物

のだめ(野田恵)

1巻では桃ケ丘音楽大学ピアノ科の2年生。テクニックや表現力などにおいて天才的なピアノの腕を持つが、楽譜通りに演奏できない、音楽家としての自覚が足りないなどの欠点も持つ。もともとはピアニストになるつもりはなく、幼稚園の先生を目指して童謡を作曲していた。掃除が苦手でゴミだらけの部屋に住み、「おフロは1日おき」「シャンプーは5日おき」という習慣のため、頭が臭いことがある。食い意地も張っており、友達の弁当を盗み食いしたり、真一の手料理に魅了されてなついたりした。「裏軒」の料理も大好物。

桃ケ丘音楽大学卒業後は真一と一緒にパリに留学してコンセルヴァトワールのピアノ科で学ぶ。耳が良いこととアニメ好きが幸いし、同じアパートに住むフランス人フランクの部屋でフランス語吹替の「プリごろ太」アニメを見てフランス語を習得した。真一や良い教師たち、音楽仲間たちとの出会いを通じて、音楽家としても人間としてもだんだんと成長しつつ、真一との恋も育てる。高名な指揮者シュトレーゼマンのはからいにより、彼が指揮するロンドン公演でピアニストとしてデビュー。

千秋真一

1巻では桃ケ丘音楽大学ピアノ科の3年生。ピアノやヴァイオリンもプロ顔負けの腕前だが、子どもの頃にウィーンで親しくしていた名指揮者ヴィエラ先生に憧れており、指揮者を志望している。ウィーンからの帰国便が胴体着陸した事故のトラウマにより、いまだに飛行機にも船にも乗れず、留学への道を閉ざされて落ち込んでいた。しかし、のだめとの出会いをきっかけに音楽への意欲を取り戻す。後に、のだめの催眠術によって飛行機事故のトラウマを克服し、飛行機に乗れるようになった。

のだめの個性的すぎる性格にあきれたり振り回されたりしながらも、その才能に魅了され、成長のために協力を惜しまない。のだめの恋心に最初は困惑していたものの、少しずつほだされて好意を持つようになり、パリ時代に恋人同士になった。パリ留学後まもなく参加した「プラティニ国際指揮者コンクール」で優勝し、優勝者特典としてシュトレーゼマンと同じ音楽事務所に所属してプロとしての活動を開始。しかし、オーケストラ団員との信頼関係づくりに苦労するなど、指揮者としての課題が多いと感じている。

フランツ・フォン・シュトレーゼマン

高名なドイツ人指揮者で真一の師匠。桃ケ丘音楽大学指揮科の講師に就任して、のだめや真一と出会う。音楽に関しては一流だが、私生活は女遊びが大好きでルーズ。ヴィエラの妻を口説いたこともあるため、ヴィエラとは犬猿の仲である。真一と演奏旅行をして体調を崩したときは代役をまかせたり、真一がマルレオケの常任指揮者に就任後にアドバイスをしたりした。また、のだめが音楽に対して真剣に向き合うきっかけを作るなどして成長を見守り、のだめのプロデビューにも貢献している。

シャルル・オクレール

コンセルヴァトワールでのだめを指導するピアノ教師。のだめを「ベーベちゃん」と呼び、コンクールに出さずに多くの課題を与え、じっくり育てようとした。ヨーダに似ている。

セバスチャーノ・ヴィエラ

真一がウィーンに住んでいた子ども時代に親しくしていた高名なイタリア人指揮者で、真一の最初の師匠となる。真一にとっては、ヴィエラ先生のもとでオペラ指揮者になるための勉強をすることが長年、心の支えとなっていた。おもちゃが好きなど、子どものような一面も持つ。

峰龍太郎

1巻では桃ケ丘音楽大学ヴァイオリン科の2年生。エレキヴァイオリン演奏や派手なポージングの演奏など、クラシックの枠を超えた表現を好む。のだめや真一とは親友。桃ケ丘音楽大学の職員・学生に愛される中華食堂「裏軒」の息子でもある。

片平元

真一と同じ年の「プラティニ国際指揮者コンクール」に出場した日本人指揮者で3位に入賞。真一が不在時にR☆Sオーケストラの指揮を行い、番外編のオペラ「魔笛」公演でも真一に代わって主な稽古を担当した。

奥山真澄

1巻では桃ケ丘音楽大学打楽器専攻の3年生。真一に心酔する乙女チックなヒゲ男子で、仲間たちには『打楽器の女王』『ティンパニーの真澄ちゃん』と呼ばれている。

三木清良

R☆Sオーケストラのコンマスを務めた美貌のヴァイオリニストで峰の彼女。のだめや真一と同じ時期にウィーンに留学していた。番外編では高橋とコンマスの地位を巡って争う。

黒木泰則

オーボエ奏者で、地味でまじめな性格。桃ケ丘音楽大学時代はのだめに恋をしていたこともあった。コンセルヴァトワールに留学後、のだめや真一と再会し、他の音楽仲間とも親しくなる。

高橋紀之

コンセルヴァトワール留学経験を持つヴァイオリニストで、R☆Sオーケストラのコンマスに志願してきた。清良が留学した後継者としてコンマスになったが、番外編では帰国後の清良と再びコンマスの座を奪い合う。

江藤耕造

桃ケ丘音楽大学ピアノ科の教授。関西出身でハリセンを持ち、厳しい熱血指導を行う。真一の最初の指導教師だったが決裂し、その後、のだめの指導をすることになる。

谷岡肇

桃ケ丘音楽大学ピアノ科の教授で、「落ちこぼれ専」といわれている。のだめや真一の指導を行い、2人を連弾させることによって真一の成長を促した。

多賀谷彩子

1巻では声楽科の3年生で、多賀谷楽器の社長令嬢。真一と音楽高校時代から交際していたが、海外に行けずにくすぶっている真一に見切りをつけて別れる。しかし、別れた後も真一への未練を見せることもあった。ライバルの菅沼沙也ばかりが高く評価されることにいら立ちを感じていたが、菅沼が彩子をモデルにしてドラベッラを演じたと聞いて開き直り、スランプを脱出。

菅沼沙也

1巻では桃ケ丘音楽大学声楽家の3年生で、彩子のライバル。太っているためダイエットに励みつつ、情感たっぷりの演技力で評価されている。番外編では「白い薔薇歌劇団」の主宰・主演歌手として、真一の指揮・R☆Sオーケストラ演奏でオペラ「魔笛」の公演を行った。

『のだめカンタービレ』の世界

Sオケ

正式名称は「シュトレーゼマン特別編成オーケストラ」で、桃ケ丘音楽大学指揮科に就任したシュトレーゼマンが結成したオーケストラである。シュトレーゼマンの本来の仕事はAオケと指揮科の指導をすることだったが、シュトレーゼマンは自分で個性的なメンバーを選んでオーケストラを結成することを希望した。しかし、キャバクラに自分を迎えに来た真一のほうが女の子にモテたことで腹を立てたシュトレーゼマン、Sオケを脱退。そこで、真一がSオケの指揮者となり、『打倒Aオケ』を合言葉に定期公演に臨んで高く評価された。真一の留学によりSオケは解散となる。

Aオケ

桃ケ丘音楽大学の正規オーケストラ。Sオケを放棄したシュトレーゼマンはAオケに戻った。しかし、結局は体調不良を理由に定期公演を放り出し、指揮科の学生である大河内に代役を務めさせたため、Aオケの定期公演は残念な結果となったのである。

R☆Sオーケストラ

正式名称は「ライジングスターオーケストラ」。三木清良が発起人となって真一や黒木、チェロ奏者の菊地などニナ・ルッツ音楽祭の編成メンバーを中心に結成したアマチュアオーケストラである。真一が初代指揮者を務め、真一の留学後はパリR管やMフィルで指揮者としてのキャリアを積んでいた松田幸久が引き継いだ。「R☆Sオーケストラ」と命名したのは「裏軒」の峰親子で、「裏軒」が広告費を負担するなどパトロン役を引き受けている。海外留学で抜けるメンバーも多く出たが新しい入団希望者も増え、峰たち日本残留メンバーはR☆Sオーケストラの存続と発展に尽力するのだった。

ルー・マルレ・オーケストラ

作品中では略称の「マルレオケ」と呼ばれることが多い。1875年設立という長い歴史を持つパリのオーケストラで、過去にはシュトレーゼマンや清良の師匠カイ・ドゥーンなど、ドイツ人コンビで固定ファンを獲得していた。

マルレオケの音楽監督を務めるジェームズ・デプリーストは真一のパリデビュー公演を聞き、真一を常任指揮者に指名する。しかし、マルレオケの質は近年、低くなっていた。本業を持つ団員が多いこともあって練習時間が不足しており、団員それぞれの演奏レベルが低いだけでなく、通し稽古に必要なパートがそろわないなど団員の人数も足りていない。おまけに、偏屈なコンマスが権力を振るっており、自分に相談なく指名された真一を認めようとせず嫌がらせをする。真一は指揮者としてメンバーをまとめることの難しさを痛感しつつも、シュトレーゼマンのアドバイスなどを参考にしながらマルレオケの立て直しに励むのだった。

プリごろ太

のだめが大ファンになっている日本製幼児向けアニメ。Sオケで団員がついてこないと悩んでいた真一にのだめが映画版を見せたところ、真一は独善的なカズオと自分の姿を重ねることで自分の欠点を理解し、団員と調和を図ることができた。

また、フランスでもフランス語吹替版が放映されるほどの人気を誇る作品。のだめは「プリごろ太」の全シーンのセリフを暗記している。留学前にフランス語を習得していなかったのだめは、留学後にフランス人の友達フランクの部屋でフランス語版「プリごろ太」を繰り返し視聴し、フランス語をマスターした。また、作品中には「プリごろ太」のキャラクターグッズも登場する(のだめが指揮棒の滑り止めに「プリごろ太」のゴムキャップを真一にプレゼントするなど)。

裏軒

峰竜太郎の父(龍パパ)が経営している中華料理店で、桃ケ丘音楽大学の裏にある。桃ケ丘音楽大学の学生や職員に大人気。チャーハンやギョーザ、麻婆豆腐など一般的な中華料理メニューに留まらず、クラブハウスサンドイッチやエスプレッソコーヒーなどのカフェメニューまで提供している。龍パパは一人息子の竜太郎を溺愛している甘い父親で、R☆Sオーケストラの広報活動を商店街ぐるみで行っていた。その他、竜太郎が所属するSオケやR☆Sオーケストラ、のだめや真一の公演とコラボしたメニューなども出すことがある。

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