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『重版出来!』とは
重版出来!は、小学館から発行している月刊!スピリッツで連載開始。作者は松田奈緒子、漫画のジャンルは職業漫画。主人公で新人女性漫画編集者の黒沢心が週刊コミック雑誌の週刊バイブス編集者として漫画家を支える。
『重版出来! 』1巻のあらすじ・見どころ
主人公の黒沢心は、幼い頃から大学生になるまで柔道を続け、オリンピックを目指していた根っからの体育会系女子です。しかし怪我のためにその夢を諦め、出版社への就職を決意します。
柔道を始めるきっかけとなった漫画に熱い想いを持っていた黒沢は、そんな人を感動させる漫画の制作を手伝いたいという一心で、週刊バイブス編集部に所属することとなります。素人同然の知識しかない黒沢ですが、持ち前の体力と根性でピンチを乗り切り、編集者として成長していきます。
ベテランであるがゆえに悩まされている巨匠や、自分を「人間にしてくれた」本を愛する社長。一癖も二癖もある漫画家や編集者に、仏像を愛してやまない風変わりな書店員との出会いもあり、彼女は日々を慌ただしく生きることとなります。この重版出来!は、そんな黒沢と、彼女を取り巻く先輩や漫画家、編集者や書店員達とのドラマが描かれた作品です。
『重版出来!』2巻のあらすじ・見どころ
10年間大人気連載中のバトルとラブコメのハイブリッド漫画ツノひめさまの担当を五百旗頭から引き継いだ黒沢心は、作者の高畑一寸が競合雑誌エンペラーから引き抜きされそうになっているという話を五百旗頭から伝えられ手綱をしっかり引いておけと命じられます。黒沢心がツノひめさまのアオリを考えたり新しい担当作業に四苦八苦する中、高畑一寸はプライベートの不調が原稿の出来栄えにも影響してしまいます。黒沢心と衝突を繰り返しながらも建て直しますが、引き抜き接触を繰り返すエンペラー編集者や彼女の行動に振り回され、高畑一寸は様々な決断を強いられる展開になります。黒沢心を始めとしたツノひめさまに携わってきた編集者の言葉を思い返し高畑一寸は今後の身の振り方を決めます。『重版出来! 』3巻のあらすじ・見どころ
新しいロゴを作成し気持ちも新たに紙面作りに精を出すバイブス編集部は、たんぽぽ・ツノひめ・ハニーむう・ドラゴン、の四本柱を軸に好評を獲ている新人作家の読みきりと新連載に力を入れることにしました。何人かの持ち込み作品に目を通し、その中で物語を作れる大塚という新人を発掘、バイブス新人コミック賞へのエントリーを決めます。バイブス編集者の黒沢心も編集部への持込を担当し古舘市之進という四コマ漫画を描く老人と対面しますが、作風がバイブスに合わないため断り他社の雑誌への持込を進めます。その後、古舘市之進の漫画は他社からすぐに出版され、小さい子に買い与える懐かしい漫画として大人気を博しました。売れっ子新人を逃してしまった黒沢心はそのショックで落ち込んでしまいます。
『重版出来!』の登場人物
黒沢心
後に小熊とあだ名を付けられることになる、体育会系の新人編集者。大学時代は女子柔道部に所属しており、得意技は背負投げ・特技は腕立て200回。オリンピックで金メダルを取ることを目標としていたが、怪我をしてその夢を断念することとなった。柔道を始める切欠となった漫画に思いを馳せ、そんな漫画の制作を手伝いたいという一心で出版社への就職を決意する。『柔道を辞めた今、心から熱くなれる場所はここしかありません!!』その熱意と、柔道で鍛え抜かれた体でピンチを乗り切るパワフル編集者。
和田編集長
週刊バイブス編集部の編集長にして阪神タイガースの大ファン。試合の勝ち負けによってその日の機嫌が変わる。大雑把な性格で気性も荒いが、漫画にかける情熱は熱い。作家に寄り添った考えを持ち、新人作家の単行本は大々的に世界に送り出してあげたいと思っている。そのため経費や部数に厳しい営業部との衝突が絶えない。
五百旗頭
バイブス編集部のベテランで黒沢の先輩にあたり、教育係を任されている。生真面目な性格で作家に対し非常に高い敬意を払っており、作家からの信頼も厚い。豊富な経験と知識を持っていて、右往左往する黒沢に的確なアドバイスを与えている。
岡課長
コミック営業部の課長で和田編集長の同期。無駄な赤字が増えないよう単行本の発行部数に対して厳しいため、部数会議では和田と衝突が絶えない。経費に関してはシビアだが、漫画に対して強い情熱を持っており、周囲を驚かせるような大々的キャンペーンを仕掛けることもある。
社長
面接の時期になると変装をして応募者を偵察する風変わりな社長。本に対して並々ならない熱意を持っており、自社から出版される本が売れてくれるようにと、願掛けのために「当選した宝くじ」をヤギに食べさせるなどの奇行もしばしば見られる。
小泉
週刊バイブスの営業担当だが、本来は別の部署を希望しており、異動願いを出し続けて3年目となっている。営業の仕事が好きではないので気力がなく、書店員のバイトからユーレイと称されていた。黒沢心や先輩たちの影響を受け、次第に熱意を持って仕事に取り組むようになる。
壬生
もーもー牛丼の超特盛りをこよなく愛している大食漢編集者で、次号へ興味を持たせるアオリ文の説明に関しても食べ物で表現する。
高畑一寸
ツノひめさまを執筆している先生で和田編集長の秘蔵っ子。週間バイブスの生え抜き作家だが週間エンペラーから引き抜き工作をされている。彼女との関係など私生活が安定しているとイマジネーションが豊かな作品を描けるが、ちょいちょい浮気をされては出て行かれしばらくすると戻ってくるという行動を彼女が繰り返す為、その度に原稿が荒れて漫画の展開もそれに影響されてしまう。担当は女子が良いと編集部に伝えた結果新しい担当になった黒沢心に対して、見れば見るほど小熊のような印象だと感じている。
福田
打ち合わせで坦々と競合雑誌エンペラーとバイブスの明確な比較を述べるも、和田編集長に一括されてしまう。
見坊我無
ライバル雑誌の週刊エンペラー編集部に在籍する編集者。自社の雑誌に引き抜く為に週間バイブスの生え抜き作家である高畑一寸とファミレスで接触し説得にあたる。
梨音
派手目の風貌をしたギャルで高畑一寸の彼女。高畑一寸が作家として悩んでいる最中も街中を連れ回したり、執筆活動が忙しく放置されるとすぐ部屋を出て高畑一寸から連絡が来るのを待つという行動をとり、結果漫画の進みに影響が出て迷惑がかかる。
大塚翔
初めてバイブス編集部へ持ち込んだ20歳の学生。漫画を描いたのも初めてで、他紙への持込や受賞経験も無い。持ち込み時、緊張するが原稿を読む編集者から目を離さず前向きに意見を取り入れ再度持ち込む意欲を見せた。その後、原稿を直し新人コミック賞にエントリーすることになった。
新橋
漫画家アシスタントをしている32歳。他誌に持ち込みをしていたらしいが不明、漫画家のアシスタントというがそれも不明と素性を明かさない性格。作画は丁寧だがバイブスには合わない作風ということで掲載を見送られ、他誌への持ち込みを続けることを進言される。コミュニケーションに難あり。
田町
エンペラーにずっと投稿している30歳。20歳の時にエンペラーに掲載されたが雑誌アンケートの結果が芳しくないことでネーム直しを繰り返している。作画は申し分ないがバイブスの求めている画風ではないと断られてしまう。エンペラー編集部への悪口が止まらず、同業のバイブス編集者に対しても悪い印象を与えてしまった。
古舘市之進
岐阜の山奥で林業を営み、婿に家督を譲り今は悠々自適な生活をしている老人。若い頃から漫画家に憧れていて、この度初めてGペンを持ち四コマ漫画に挑戦しバイブス編集部へ持ち込みをした。画風が現代漫画とはかけ離れているため、シルバー層を中心とした雑誌への持ち込みを進められた
『重版出来!』の世界
重版出来
本のタイトルにもなっている用語で、本を売り切ったあとに更に印刷することを指す。黒沢がひっかけ問題と疑った「出来」は(でき)ではなく(しゅったい)と読む。
週刊バイブス
黒沢が所属する部署が発行している漫画雑誌。ベテラン漫画家による新連載「ドラゴン急流」や、人々との触れ合いのドラマを描いた「タンポポ鉄道」といた漫画が掲載されている。
週刊エンペラー
週刊バイブスのライバル雑誌のNo.1青年誌。作家の引き抜きにも力を入れており、週刊バイブスの人気作家にもスカウトの声掛けを行っている。
ツノひめさま
高畑一寸のデビュー作にして10年間大人気ロングラン連載を行なっているバトルとラブコメのハイブリッド漫画である。アニメ版では賞も多数受賞している。漫画内に登場する主人公ツノひめさまは100年に一度強い人間の男を婿取りしないと滅びてしまう一族の姫で最強の妖術使い。
資料室
バイブス編集部が利用できる資料室。黒沢心がアオリ文を考える時に何度も利用し和田編集長に褒められるアオリを完成させる事に貢献した場所だ。
年計
和田編集長がエクセルで作る年度計画表。一年を通じての売り上げ予想を各雑誌の編集長が作成し上層部に提出する。和田編集長が新人だった頃は手書きでどんぶり勘定のものだった。
フリー
漫画家における出版社に縛られない存在。専属契約をしていなければオファー次第で週間バイブスでも週間エンペラーでも興都館でも好きな場所連載する事が可能である。
製版所
漫画が製版される場所だが編集者が出向く場合は漫画が落ちる寸前という意味合いに変わる。編集者が直接出向き製版所の片隅で文字指定のレイアウトや校了紙の確認を編集長が真横にいる状態で行なわなければいけない。
原稿持込
プロを目指す漫画家の卵が自慢の作品を編集部に持ち込むために訪れること。編集者と打ち合わせをして上手くいけばそのまま担当編集者がついてプロデビューをすることもある。持込を担当する編集者は電話をとった者が行なう場合と、曜日ごとの編集者が受け持つ場合がある。
コミックバザール
国内で行なわれた漫画同人誌即売会。オリジナル作品をはじめ、人気漫画やアニメのパロディー作品、キャラクター間の恋愛を楽しむボーイズラブやガールズラブなどジャンルは多岐に渡っている。海外からの観光客も多く隆盛を極める一大イベントとして成長した。運営は献身的なボランティアスタッフを中心に運営されている。同様の即売会が全国各地で大小様々な規模で開催されている。
成田メロンヌサイン会
バイブスに連載している漫画家、成田メロンヌのサイン会。持ち込み対応が圧迫とインターネットに書き込みされた影響で、コミックバザール内の持込ブースに人気が無いバイブス編集部に少しでも活気を持たせるため、人寄せパンダとして開催された。
風運荘
コミックバザールのバイブス編集部のブースに持ち込みをした中田伯が勤めている老人介護施設。高齢の利用者が多いため死と隣り合わせで、この職場が中田伯の作風に大きく影響を与えている。
『重版出来!』の感想・評価
とても良い
キャサリン さん(50代/女性/派遣社員/独身)
ヤエコ さん(30代/女性/正社員/既婚)
良い
ミカ さん(20代/女性/無職/独身)
bisaco さん(30代/女性/OL/独身)
かのうげんまい さん(20代/男性/無職/独身)
ふつう
xw さん(40代/女性/個人事業主/独身)
まさや さん(30代/男性/正社員/既婚)
しーらかんすう さん(30代/女性/正社員/既婚)
のっぴー さん(50代/男性/個人事業主/独身)
【アンケート概要】
■調査地域:全国
■調査対象:年齢不問・男女
■調査期間:2018年10月04日~2018年10月12日
■有効回答数:100サンプル