漫画片手に聖地巡礼!舞台となっている場所15選

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1.『砂時計』の聖地!島根

砂時計は島根県を舞台とした作品です。デートスポットとして知られる八重垣神社では、漫画の中と同じように鏡の池で縁占いをするカップルがよく見られます。聖地として立ち寄るなら、砂時計という題名の由来になっている高さ8mという巨大な1年計の砂時計がある「仁摩サンドミュージアム」は見逃せません。砂時計を見たら、すぐ近くにある琴ケ浜にも立ち寄りましょう。日本有数の鳴き砂で知られる砂浜です。

島根県には、縁結びの神として全国的に有名な出雲大社があります。お参りをしてから砂時計の聖地巡礼をしたら、ご利益が増すかもしれません。

『砂時計』とは

『砂時計』は、小学館のBetsucomiに2003年から2005年にかけて連載されていた恋愛漫画である。作者は芦原妃名子。2007年には昼のドラマ枠「愛の劇場」でテレビドラマ化、2008年には小説化や映画化もされている。

『砂時計』のあらすじ・魅力

主人公の名前は植草杏。12歳のときに父の事業が失敗し、それがきっかけで両親が離婚しました。杏は母親に引き取られ、故郷の島根県に移り住みます。都会育ちの杏にとって、田舎ならではの過干渉な部分が苦手に感じられ、自分には居場所がないように思えて仕方がありません。しかし、近所に住む北村大悟や同じ年の月島藤、その妹・椎香らと出会い、次第に自分の居場所を見つけていくのでした。

そんななか、杏の母が生活に疲れて自殺してしまいます。母に買ってもらった砂時計を、葬式の席で遺影に向かって投げつけて泣く杏。島根に来る途中で、仁摩サンドミュージアムに立ち寄り母が買ってくれたものでした。壊れてしまった砂時計。大悟は同じものを杏に手渡し、これからは自分が一緒にいると約束します。ところが、高校に入るころ父が迎えにやってきて東京に住むことになり、2人は別れ別れになってしまうのでした。

この漫画の魅力は高いドラマ性です。主人公と幼馴染みの彼との恋愛が順風満帆に進むわけではありません。出会いと別れを繰り返しながらそれぞれが成長していきます。周りの影響を受けながらも自分なりの幸せを必死に追い求めていく姿が、多くの人を引き付けるところなのでしょう。

2.『3月のライオン』の聖地!佃・月島エリア

『3月のライオン』の聖地といえば、主人公や主人公と縁の深い人々が暮らしている佃・月島エリアです。作品内にも詳細に描き込まれているので、漫画を片手にエリアを散策すればどこを描いたものなのかがよくわかります。たとえば、住吉神社の隅田川沿い側にある赤鳥居を抜けたところにある遊歩道は、作品内に何度となく登場する大事なロケーションです。また、実在の店舗も少しずつ名前を変えて登場します。老舗の佃煮店「天安」は、老舗和菓子店「三日月堂」、「スーパーマルエツ」は日ごろ買い物に立ち寄る「スーパーマルエイ」という具合です。月島もんじゃストリートの「もんじゃ太郎」「もんじゃ次郎」として登場し、大事な場面を彩ります。

『3月のライオン』とは

『3月のライオン』は、白泉社のヤングアニマルに2007年から連載されている将棋漫画である。作者は羽海野チカだが、将棋に関する部分については先崎学の監修を受けている。2017年には映画化もされた。

『3月のライオン』のあらすじ・魅力

主人公の桐山零は、幼くして両親と妹を交通事故で亡くし、天涯孤独の身となりました。そんな零を引き取って育ててくれたのが、父の友人でプロ棋士の幸田柾近です。柾近の内弟子として引き取られた零は、なるべくして中学生でプロ棋士デビューします。しかし、柾近の娘や息子との関係が悪く、幸田家を出て一人暮らしをすることになりました。対局で学校を休むことが多い零にとって、学校にも居場所がありません。そんな孤独な彼を救ったのは、隣町の老舗和菓子屋『三日月堂』の三姉妹あかり、ひなた、モモでした。

3月のライオンは将棋漫画ですが、対局以外の場面もしっかり描かれている漫画です。零以外の登場人物の心の動きも描き込まれているヒューマンドラマなので、将棋のことがわからない人が見ても十分楽しめる作品です。

3.『orange』の聖地!長野県松本市

『orange』は、長野県松本市を舞台として、主人公たちの青春を描いた作品です。各巻の表紙には、毎回松本市内にある実在の場所が丁寧に描かれています。表紙絵は1巻と2巻があがたの森公園、3巻が縄手通り・幸橋・中の橋、4巻が松本城、5巻が弘法山古墳です。松本PARCO前にある松本市中央西公園、通称花時計公園や、中町・シック館などもカットとして登場するので、聖地巡礼しやすい漫画といってよいでしょう。

『orange』とは

『orange』は、2012年から4月からその年の12月までは集英社の別冊マーガレットで連載されていた恋愛漫画であり学園漫画、SF漫画である。その後一旦掲載を休んだ後、2014年2月からは双葉社の月刊アクションでの掲載が再開された。本編としては2015年10月まで、番外編としては2016年4月まで掲載が続いている。作者は高野苺。少女漫画として連載が始まり、青年漫画に連載が移るという珍しいスタイルの漫画である。

『orange』のあらすじ・魅力

主人公は長野県松本市の女子高校生・高宮菜穂。2年生に進級する日に、10年後の自分から差し出された手紙を受け取るところから物語が始まります。その手紙には、26歳になった自分が大事な同級生を失い後悔していること、その後悔をしないために16歳の自分にとってほしい行動などが克明に書かれていました。誰かのいたずらだと持っていましたが、手紙に書かれていた通り、転校生として東京から成瀬翔が転校してきます。手紙の内容によると、17歳の時に亡くなってしまうのは翔で、その死は避けられたというのです。菜穂はある日、4人の同級生のもとにも10年後の本人たちが翔を救うための手紙が送られてきたことを知ります。5人で翔がいない未来を変えようと努力していくのでした。

orangeの魅力は、SF的要素と学園ドラマがうまく融合している点です。SFに偏るとリアリティが失われるところですが、程よいバランスでリアル感があり、甘酸っぱい青春ドラマとして成立しています。

4.『セトウツミ』の聖地!堺市のザビエル公園

この作品では、主人公2人が毎日のように川沿いの階段に座り込んでたわいも無い話をしています。高校生の2人が放課後取るに足らない話をする場所は、一見どこにでもありそうな川沿いの広場です。しかし、実在の場所が忠実に描き込まれていることが、その場所まで行けばわかります。それは、大阪府堺市堺区櫛屋町にあるザビエル公園の裏手から100mほど離れたところにある運河沿いの遊歩道。夕暮れ時に行くと、作品の空気間も一緒に味わえます。ちなみに、ザビエル公園は、1550年にイエズス会の宣教師フランシスコ・ザビエルが堺を訪れた際に、彼を手厚くもてなしたといわれている豪商・日比屋了慶の屋敷跡に作られた公園で、来航400年を近年してザビエル公園と名付けられることになりました。

『セトウツミ』とは

『セトウツミ』は、秋田書店の別冊少年チャンピオンに2013年から2017年までの間連載されていた学園漫画である。作者は此元加津也。2016年には映画化、2017年にはテレビドラマ化もされている。

『セトウツミ』のあらすじ・魅力

主人公は瀬戸小吉と内海想という高校2年生の男子2人です。瀬戸は先輩を差し置いてフリーキックを蹴ってしまったことからサッカー部を辞めさせられ、暇を持て余して川べりまでやってきました。一方内海は、塾までの時間をつぶすために川辺の階段に座っています。複雑な家庭を抱えている彼は、家に帰りたくないのです。見た目も考え方も違う2人なのに、なぜか波長が合う2人。瀬戸の天然なボケに、内海が即座に突っ込みを返す。2人は毎日同じ場所に現れてはとりとめもない話を始め、漫才のようなやり取りを繰り広げるのでした。

ゆるい雰囲気で男子高校生が放課後2人で話しているだけの漫画なのに、なぜかリアリティがあり、不思議と引きつけられます。このゆるさからは想像もつかないような展開が待っているのもこの作品の見所です。

5.『ナックルダウン』の聖地!甲子園界隈

『ナックルダウン』は、兵庫県西宮市にある甲子園球場周辺を舞台として描かれている作品です。西宮市が聖地巡礼を全面バックアップしているのが特徴で、西宮流(にしのみやスタイル)という情報サイトでは『ナックルダウン地元散歩』という写真投稿ページまで作っています。漫画の中の風景と同じところを見つけて投稿してほしいというPR企画です。

『ナックルダウン』とは

『ナックルダウン』は、2016年から2017年にかけて双葉社の漫画アクションに連載されていた野球漫画である。作者は甲子園生まれ、甲子園育ちの磯見仁月。野球に関して深いかかわりを持つ甲子園という町をリアルに描き上げている作品である。

『ナックルダウン』のあらすじ・魅力

主人公は宮水十丸(とまる)。わけがあって、幼い時分に姉と2人、祖父の家がある甲子園の町に引っ越してくることになりました。甲子園という町は不思議な町です。夏になるとサイレンが鳴り、町中の通りから人の姿が消えてしまいます。日本中から集まってきた球児の夢を一緒に味わうために。十丸は、まだスポーツには興味がなくピアノに向かうことが多かったころに、甲子園生まれ甲子園育ちの少年、颪屋進歩(おろしやすすむ)に出会います。野球好きの進歩の影響で野球を始めた十丸は、仲間たちと目の前にそびえたつ夢の甲子園を目指すのでした。

この作品の魅力は、遠くから甲子園を夢の舞台として目指すのではなく、目の前にありながらなかなか届かない甲子園を目指す設定になっているところです。普通に観客として行けばいつでも行けるところなのに、高校球児として目指すには遠いというギャップが肝になっています。また、阪神タイガースの本拠地かつ全国の高校球児が目指す夢の舞台である甲子園を支える町としての特殊性が描かれている点も魅力的です。

6.『僕らはみんな河合荘』の聖地!岐阜県岐阜市

『僕らはみんな河合荘』という作品の中に出てくる町は、架空の町ということになっています。しかし、作者が岐阜市出身であること、作品内に岐阜市内の実在の場所が数多く出てきて、忠実に描かれていることなどから、岐阜市が巡礼マップを作製しました。作品内では、岐阜市内の川原町や長良川温泉、長良橋など長良川周辺の街並みが、架空のまちとなって登場しています。

『僕らはみんな河合荘』とは

『僕らはみんな河合荘』は、少年が放射のヤングキングアワーズに2010年から2018年にかけて連載されていたラブコメディ漫画である。作者は宮原るり。2014年4月期にはアニメ化もされている。

『僕らはみんな河合荘』のあらすじ・魅力

主人公は高校1年生の宇佐和成。親の転勤を機に一人暮らしすることになりました。住むことになったのは食事付きの下宿・河合荘。そこには、1つ年上の女子高生・河合律も住んでいます。憧れの彼女とひとつ屋根の下で生活できることを喜ぶ宇佐くんでしたが、彼女は常に本を手放さず、なかなか心を開いてくれようとはしません。そんな2人と生活をともにするのが、そんな先輩との間を何とか縮めようとがんばる宇佐くんに、先輩も少しずつ心を開いていきます。

この漫画の魅力は、個性的な河合荘の住人たちです。変わり者ぞろいなのに憎めない、ガチャガチャしているのに心地よいという不思議な空気感が作品を魅力的にしています。スパイスの匙加減のよさを感じる作品です。

7.『風夏』の聖地!板橋区成増

成増は、作者にとって思い入れのある街であることがわかります。『風夏』だけでなく、作者の作品のほとんどに何度も登場する街だからです。作者自身が10年近く住んでいた町で、風夏では、主人公たちがバンドを組み全国を回り始めるまでの生活基盤として描かれています。主人公の恋やバンドを組むきっかけ、プロを目指す際に決意を固めた地など、キーとなる場面で度々登場する街です。

『風夏』とは

『風夏』は、講談社の週刊少年マガジンにて、2014年11号から2018年18号まで連載されていた音楽漫画である。作者は瀬尾公治。2017年1月期にはアニメ化もされている。

『風夏』のあらすじ・魅力

主人公は高校1年生の榛名優。連載開始当初の彼は、常にスマートフォンをいじり、Twitterの確認をするという今どきの男子高校生でした。ところが、両親のアメリカ行きをきっかけに東京に引っ越すし、転校先の高校で秋月風夏と出会うと、彼の毎日は一転します。優にとって、携帯電話やスマートフォンにまったく興味のない風夏は、自分とは違う世界を見せてくれる人でした。一方、自分のやりたいことを見つけられずに悩んでいた風夏にとっても、優は夢を見つけさせてくれた大事な人。風夏は音楽をやる決意を固めます。

優と風夏は、クラスメイトの三笠と先輩の那智、沙羅の5人でバンドを組みます。楽器を買うために海の家でバイトするなかで、優と風夏は距離を縮めていきました。このまま楽しく音楽を続けられるかと思っていた彼らに、さまざまなトラブルが降りかかります。最大のトラブルは、風夏が交通事故で亡くなってしまったことでした。存続の危機を迎えたバンド。ばらばらになりかけたメンバーでしたが、音楽と風夏が残した思いが、彼らを心のなかでしっかりと結び付けていました。そして、次の風夏へと物語は引き継がれていくのでした。

この漫画の魅力は、引き継がれる思いかもしれません。風夏はもともと瀬尾公治の別の作品「涼風」の主人公・朝比奈涼風と秋月大和の娘という設定。その秋月風夏が亡くなったのち、もう1人の風夏として碧井風夏がストーリーに絡んできて、2人で1つの思いを果たしていくところが魅力的です。

8.『海街diary』の聖地!鎌倉

『海街diary』という漫画にとって、鎌倉は登場人物たちが日々の生活を送り、精神的にも成長していく基盤となる街です。作品の背景として描かれているだけでなく、街が持つ独自の空気感や歴史、行事などすべてのことが物語の大事な要素になっています。鎌倉がいかに作品にとってキーとなっている場所なのかは、『すずちゃんの鎌倉さんぽ』という主人公目線で描かれたガイドブックが販売されたことでもわかります。1巻の表紙に描かれている江ノ電は、日常的なシーンに何度も登場し、主人公がクラブチームの自主トレでダッシュする極楽寺坂切り通しは、それ以外の場面でも生活に欠かせない道として登場する場所です。観光地でありながら生活の場所というのがこの作品にとっての鎌倉です。

『海街diary』とは

『海街diary』は、小学館の月刊フラワーズに2006年から2018年まで不定期で連載されていた青春漫画である。作者は吉田秋生。同氏のラヴァーズ・キスとはクロスオーバー作品の関係にある。数々の漫画賞を受賞しており、2015年には実写映画化、2017年には舞台化もされている。

『海街diary』のあらすじ・魅力

鎌倉で暮らす幸・佳乃、千佳。ある日、この姉妹のもとに父の訃報が届きました。父は彼女たちが幼い時に家を出て行った切りで、15年以上も顔を見ていません。妹たち2人は父の葬式に行くのを拒みましたが、幸の願いを聞き入れる形で山形へ向かいます。葬式の席には、年に似合わず気丈にふるまう中学1年生の女の子がいました。異母妹のすずです。すずは、生みの母をすでに亡くしており、父の再々婚相手たちと暮らさざるを得ない状態でした。その事実を知り、3姉妹はすずを鎌倉に引き取って一緒に暮らす決意をします。すずも居場所のなかった場所から新しい生活の場所を求めて鎌倉へ。4人が時間をかけて本当の家族になっていく様子を描いた作品です。

この作品はキャラクターの設定や心理描写が丁寧な点が魅力です。鎌倉という歴史ある街とストーリーがマッチして、緩やかに時が流れるのを感じます。

9.『めくりめくる』の聖地!岡山県倉敷市

『めくりめくる』は岡山県倉敷市を舞台としています。観光地として有名な美観地区や町の玄関口である倉敷駅、美観地区からほど近い倉敷えびす商店街など、市内の至る所が生活の場所として描かれているのが特徴です。正確な描写であらゆる場所が背景として出てくるので、聖地巡礼のやりやすさではNo.1と言えるくらいの作品です。ご当地漫画として認知され、2010年秋からは倉敷市、倉敷観光コンベンションビューロー、ワニブックスの三者がタッグを組み、作品とタイアップした倉敷観光キャンペーンを開始しています。めくりめくるの登場キャラクターがイメージキャラクターとして採用され、観光キャンペーンソングも作られるという盛り上がりようです。

『めくりめくる』とは

『めくりめくる』は、ワニマガジンの月刊コミックガムに2015年から2014年まで連載されていた学園漫画である。作者は拓。学生にとってのありふれた日常を1話完結で描く。全話に共通するキャラクターは特になく、オムニバス形式で描かれている点が特徴的である。

『めくりめくる』のあらすじ・魅力

倉敷の町並みをバックに、思春期の少年少女にありがちな会話ややり取りを通して、リアルな日常を描いている作品です。そのため、いろいろな制服の学生が出てきて、市内のあらゆる場所が背景として登場します。1話完結のオムニバスという形が採られているため、女子学生目線と男子学生目線で同じ場面が描かれることもあります。等身大の学生の日常が描かれているため、学生が読めば自分のことのように身近に感じられる回が必ずあるはずです。大人が読めば、昔は自分もそうだったかもしれないと懐かしく感じる場面が出てきます。

10.『神戸在住』の聖地!兵庫県神戸市

『神戸在住』というタイトルがぴったりなほど、神戸の町並みの細かいところまで描かれている作品です。神戸ハーバーランドやモザイク、神戸市立王子動物園など多くの市民や観光客が訪れる場所もこれと分かる形で描かれています。目で見える街の様子だけでなく、神戸がいかに国際色豊かで多種多様な人が暮らしている場所なのかということも描かれているのが特徴的です。漫画を片手に神戸の街を歩けば、どこかで同じ風景に出会えるかもしれません。阪神淡路大震災の頃の様子がストーリーに度々出てくることも、神戸を舞台とした作品らしいところです。

『神戸在住』とは

『神戸在住』は、講談社の月刊アフタヌーンに1998年から2006年まで連載されていた青年漫画である。作者の木村紺は、この作品で第31回日本漫画家協会賞新人賞を受賞している。また、2015年には、サンテレビジョン制作でテレビドラマ化や映画化もされている。

『神戸在住』のあらすじ・魅力

この物語の主人公、神戸北野の神戸中央大学(モデルは神戸山手大学)に通う女子学生・辰木桂。東京からやってきた学生です。神戸北野という町は、異人館が立ち並ぶことでも知られる場所です。さまざまな人種が住んでいる場所で、おまけに有名な観光地でもあります。神戸の町並みをバックに、そこに暮らす人々の人間模様を1話完結の形で描くエッセイのような作品です。観光地、国際都市として見栄えの良い部分だけでなく、目をつぶりたいような部分も目をそらさず描いているところが魅力的です。

11.『聲の形』の聖地!岐阜県大垣市

『聲の形』は、中心人物の2人が幼い日の出会いを回想するところから始まります。その舞台として描かれているのが大垣市です。作品内では架空の地名が使われていますが、大垣市内に実在している場所が多く描かれています。たとえば2巻には大垣城のすぐ西側にある大垣公園が、3巻には大垣公園の南側を通る県道237号線沿いの歩道が描かれています。ほかにも、大垣駅前のバス停や水門川にかかる新大橋、県道237号線を渡る神田町1丁目交差点の歩道橋、美登鯉橋とその北側にある街路樹などもさりげなく登場という具合です。四季の広場にある滝のトンネルやハーピアンという橋もうまくキャラクターの心理描写に活かされていました。漫画の舞台がどの場所にあるのかは、大垣観光協会のホームページにも載っています。

『聲の形』とは

『聲の形』は2011年、講談社の別冊少年マガジンに45ページの読み切りとして掲載された作品である。最初の連載の後、2013年にリメイクの形で同じく講談社の週刊少年マガジンに掲載される。その後、2013年から2014年にかけて週刊少年マガジンに掲載された社会派の学園漫画である。数々の漫画賞を受賞し、2016年には劇場版アニメーション映画も制作されている。

『聲の形』のあらすじ・魅力

主人公は聴覚障害を持つ少女・硝子をいじめていたことから逆に周囲から切り捨てられることになる少年・将也です。全編のほとんどが将也の目線で描かれており、物語は、小学生の頃、家の方針で普通学校に通うことになった硝子との出会いを回想するところから始まります。好奇心から硝子を執拗にいじめてしまった将也は、度が過ぎたいじめをしたことにより学級裁判にかけられて、クラス中から攻められることになりました。いじめる側だった将也は一気にいじめられる側になりました。そんななか、自分がいじめていたはずの硝子だけが、自分と友達になろうと頑張ってくれていたことに気づきます。

しかし、その優しさに気づくのが遅すぎました。硝子は学校側の勧めにより、支援学校へ転校してしまったのです。自分の犯した過ちを悔い続け、一時は母親が代わりに弁償してくれた補聴器代をバイト代で返した後は自殺しようとさえ考える将也でした。しかし、思い直した硝子にきちんと謝り、感謝の気持ちを伝えようと、独学で手話を覚えながら硝子のことを探します。ようやく再会できたときには5年の月日が過ぎていました。障害を持つ人とのかかわり方や無意識にしてしまったいじめの問題と正面から向き合うことを教えてくれる作品です。

12.『いなり、こんこん、恋いろは。』の聖地!京都伏見

『いなり、こんこん、恋いろは。』の舞台・京都市伏見区といえば、外国人観光客の人気も高い伏見稲荷大社のある場所です。作品内に出てくる神社は伊奈里神社ですが、主人公の名前は伏見いなり。伏見稲荷がこの作品に無関係なわけがありません。中学生のいなりを囲む仲間たちの姿だけでなく、伊奈里神社の主神・宇迦之御魂神や周りの神々、稲荷神社の使いとされる狐たちの姿も描かれており、京都という場所を神秘的なものにしています。伏見稲荷大社に限らず、京都のほかの神社でも、鳥居をくぐるたびに、作品内にいる神の姿を探すことになるかもしれません。登場人物の名前が京阪電鉄京都本線や宇治線の駅名からつけられているため、ほかの漫画とは異なる思い入れで聖地巡礼できる点も面白いところです。

『いなり、こんこん、恋いろは。』とは

『いなり、こんこん、恋いろは。』は、2010年から2015年にかけてKADOKAWAのヤングエースで連載されていたラブコメディ漫画である。作者はよしだもろへ。いなこんの略称でも親しまれた。2014年1月期にはテレビアニメ化もされている。

『いなり、こんこん、恋いろは。』のあらすじ・魅力

主人公は伏見いなりという名前の女子中学生です。伊奈里神社の近くに住んでいる彼女は、ある日、川に落ちかけていた子狐のコンを助けます。助けたコンは、伊奈里神社の主神である宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)の神使でした。お礼に他人の姿に変身できる神通力を得たいなり。その能力を使って、さまざまな経験をしていく姿を描く作品です。恋愛を成就させたりや友情のトラブルを回避したりすることばかりに変身能力を使うという単純な話ではなく、自分が変身することで、主神である宇迦之御魂神の力を弱めて悩む姿も描かれている点が、この作品の魅力です。

13.『放課後ていぼう日誌』の聖地!熊本県芦北町

『放課後ていぼう日誌』は、ひょんなことから釣りの魅力に取りつかれる女子高校生の物語です。熊本弁が登場するので、熊本県内の高校であることはすぐわかります。舞台が芦方町という海沿いの町なので、描かれている景色から、高校のある場所や普段釣りに出かける海岸は熊本県芦北町の周辺であることは間違いないでしょう。実際の風景と作品内に描かれている背景を見比べるために、釣り竿と漫画を持って訪れる人が多いといいます。海岸や堤防が丁寧に描かれている作品なので、芦北町を訪れて、海岸沿いを見ていけばぴったりはまる場所が見つかるはずです。

『放課後ていぼう日誌』とは

『放課後ていぼう日誌』は、秋田書店の月刊ヤングチャンピオン烈に2017年から連載が始まり、2018年11月現在も連載が継続している釣り漫画である。作者は小坂泰之。既刊の単行本は2巻までである。

『放課後ていぼう日誌』のあらすじ・魅力

主人公は、関東地方の都市部から父の故郷である熊本に引っ越してきた鶴木陽渚(つるぎひな)。手先は器用なのに運動と生き物が苦手な陽渚は、手芸部に入り楽しい高校生活を送るつもりでいました。ところが、引っ越して間もなく、ていぼう部の部長・黒岩悠希出会ってしまったことで、運命が変わります。存続の危機にあったていぼう部を守るために、何をするのかもわからないままむりやり入部させられるのでした。ていぼう部の正体は、堤防で釣りをする部。初めは不本意な状態で釣りをさせられることになった陽渚でしたが、個性的な仲間たちに囲まれて釣りをするうちに、その魅力に引き込まれていきます。

この作品の魅力は、釣り初心者や釣り経験のない人が見てもわかるように詳しく描かれているうえに、釣り上級者が読んでも楽しめる内容になっている点です。陽渚が釣りの魅力に引き込まれていく様子を見ると、自分でも釣りをやってみたくなります。

14.『ならしかたなし』の聖地!奈良公園

奈良公園は、多くの修学旅行生や外国人旅行客でにぎわう有名な観光地です。そんな場所をピンポイントに舞台としているのが『ならしかたなし』です。主人公のしゃな子と鹿男が取るに足らないような話をしている背景に、奈良公園が丁寧に描かれています。広い奈良公園は、どこに行っても鹿がいて、芝生が広がっているというイメージですが、よく見てみればわかるはずです。この場面はここだったのかとわかると、ニヤッとしてしまうかもしれません。

『ならしかたなし』とは

『ならしかたなし』は、白泉社の花とゆめに連載中のコメディ漫画である。作者は雪野下ろせ。

『ならしかたなし』のあらすじ・魅力

主人公は、顔が限りなく奈良の大仏・廬舎那仏にそっくりな女子高生しゃな子。夕暮れ時の奈良公園で、しゃな子は毎日のように鹿の鹿男とたわいも無いおしゃべりを繰り広げます。鹿男は物知りなうえにクールな性格。わざとボケているわけではないしゃな子の天然なボケに、鋭い突っ込みを入れていきます。しゃな子の憧れの君はアルカイックスマイルがすてきな三六九(みろく)先輩。弥勒菩薩にそっくりなイケメンに恋するしゃな子の乙女な姿も笑えます。緩い関西弁の会話が楽しい作品です。

15.『僕とシッポと神楽坂』の聖地!新宿区神楽坂

『僕とシッポと神楽坂』というタイトルからわかる通り、神楽坂が舞台になっている漫画です。神楽坂の途中に主人公が開業した動物病院があるため、自然と神楽坂が描かれることが多くなります。動物病院を出て、坂の上から景色を見下ろす絵も多く描かれているので、漫画片手にどのあたりになるかを確認しに行くのも楽しめるかもしれません。

『僕とシッポと神楽坂』とは

『僕とシッポと神楽坂』は、集英社のoffice YOUに2012年から2017年まで連載されていた医療漫画である。作者はたらさわみち。2018年10月期にはテレビドラマ化もされている。

『僕とシッポと神楽坂』のあらすじ・魅力

主人公は獣医師の高円寺達也。彼は、赤ひげ先生として多くの人から親しまれた徳丸先生の思いを受け継ぎ、神楽坂に「坂の上動物病院」を開業しました。達也をサポートするのは、ベテラン看護師の加瀬トキワ。彼女は有名な病院の誘いを断り坂の上動物病院に勤めることを決めます。アットホームな動物病院は地域にとって必要な動物病院となっていくのでした。

ほのぼのとした展開のなかに、時折スパイスのようにトラブルが盛り込まれてきます。かわいいだけでは済まされない動物とのかかわり方の難しさにも触れられる作品です。

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